数学界の最高栄誉「フィールズ賞」受賞者の頭脳と胸中、日本人数学者と賞の歴史 2022年07月12日 NewsWeek
考えられる日本人4人目の受賞者は?
次回の2026年には、36年ぶりとなる4人目の日本人受賞者が現れるでしょうか。4年後なので若手数学者を予想することは難しいですが、例外的な特別表彰があるとしたら可能性がある人物がいます。
京都大学数理解析研究所の望月新一教授は、数論の未解決の難問「ABC予想」の証明を2012年に成し遂げたと発表しました。
2021年には8年半もの査読期間を経て、『PRIMS』誌に論文が掲載されました。PRIMSは京都大数理解析研究所が編集する論文誌だったこと、証明には望月教授自身の構築した「宇宙際タイヒミュラー理論」という独自性の高い方法を用いられたことより懐疑的な意見もありますが、「反論は出尽くした」という見方が強まっています。
望月教授は2012年の時点で43歳、現在は53歳ですが、「完全に証明された」と認められればフィールズ賞特別表彰の可能性は十分に高いと言えます。
最初に引用した記事は、今年のフィールズ賞受賞者に関するものです。この中で、注目すべき箇所を引用しました。
拙稿では、4月24日に、京大の望月教授がABC予想を証明したという記事を配信しました。
日曜独語 宇宙と宇宙をつなぐ数学 2022年04月24日 酒楽独語
望月教授のABC予想証明のツールになった「宇宙際タイヒミュラー理論(IUT理論)」はその斬新さから数学界での拒否反応が強く、査読には8年ほどかかったようです。難問の証明の場合、数学者による査読に長期間を要するのは、当たり前なのですが、IUT理論は、きわめて独創性の高い理論のため、査読は異例の長さとなったようです。
拙稿の記事では、NHKのドキュメンタリーを引用していますが、「宇宙と宇宙をつなぐ数学」という解説本でもこの理論の独創性と理解の困難性について解説されています。
ニューズウィーク日本版の記事では、「反論は出尽くした」という見方が強まっている、と伝えていますので、数学会はようやくIUT理論を受け入れたのかもしれません。
ABC予想が証明されたとなると、「ABC予想が正しいとすると」という仮定に基づく各種予想は一斉に正しいことになり、その影響は大きいものになるでしょう。実に画期的な業績だと思います。
酒楽は知らなかったのですが、フェルマーの最終定理を証明したアンドリュー・ワイルズは、40歳を超えていたのですが、フィールズ賞の特別賞を受賞していたのですね。ABC予想が証明されれば、望月教授にも受賞の可能性があると記事は伝えています。喜ばしいことだと思います。
記事の中で注目したいのがもう一つありました。
オックスフォード大のジェームズ・メイナード教授(35)は、素数の出現パターンに関する業績が評価されました。
これですね。これはリーマン予想の証明に貢献した業績を上げたということなのだと思います。リーマン予想は、素数の出現に関する予想なのですが、発表されて200年くらい経過する(ユークリッドから起算すれば2000年以上)現在も証明されていない難問中の難問です。知らない間に進展していたんですね。今後に期待したいと思います。
さて、AIは、2045年に技術的特異点を迎え、知能の総量として人類を超えるとレイ・カーツワイルは予想しています。では、人類を超えたAIは、こういった人類が考える難問をいとも簡単に証明することができるのでしょうか?それが可能なら、未来は人類ではなく、AIのものになるのでしょうか。カーツワイルはAIと人類は共生すると予言していますが、本当にそうなるのかどうかは誰にもわからないと酒楽は思います。
日曜独語版 酒楽のオタク的世界でしたww
考えられる日本人4人目の受賞者は?
次回の2026年には、36年ぶりとなる4人目の日本人受賞者が現れるでしょうか。4年後なので若手数学者を予想することは難しいですが、例外的な特別表彰があるとしたら可能性がある人物がいます。
京都大学数理解析研究所の望月新一教授は、数論の未解決の難問「ABC予想」の証明を2012年に成し遂げたと発表しました。
2021年には8年半もの査読期間を経て、『PRIMS』誌に論文が掲載されました。PRIMSは京都大数理解析研究所が編集する論文誌だったこと、証明には望月教授自身の構築した「宇宙際タイヒミュラー理論」という独自性の高い方法を用いられたことより懐疑的な意見もありますが、「反論は出尽くした」という見方が強まっています。
望月教授は2012年の時点で43歳、現在は53歳ですが、「完全に証明された」と認められればフィールズ賞特別表彰の可能性は十分に高いと言えます。
最初に引用した記事は、今年のフィールズ賞受賞者に関するものです。この中で、注目すべき箇所を引用しました。
拙稿では、4月24日に、京大の望月教授がABC予想を証明したという記事を配信しました。
日曜独語 宇宙と宇宙をつなぐ数学 2022年04月24日 酒楽独語
望月教授のABC予想証明のツールになった「宇宙際タイヒミュラー理論(IUT理論)」はその斬新さから数学界での拒否反応が強く、査読には8年ほどかかったようです。難問の証明の場合、数学者による査読に長期間を要するのは、当たり前なのですが、IUT理論は、きわめて独創性の高い理論のため、査読は異例の長さとなったようです。
拙稿の記事では、NHKのドキュメンタリーを引用していますが、「宇宙と宇宙をつなぐ数学」という解説本でもこの理論の独創性と理解の困難性について解説されています。
ニューズウィーク日本版の記事では、「反論は出尽くした」という見方が強まっている、と伝えていますので、数学会はようやくIUT理論を受け入れたのかもしれません。
ABC予想が証明されたとなると、「ABC予想が正しいとすると」という仮定に基づく各種予想は一斉に正しいことになり、その影響は大きいものになるでしょう。実に画期的な業績だと思います。
酒楽は知らなかったのですが、フェルマーの最終定理を証明したアンドリュー・ワイルズは、40歳を超えていたのですが、フィールズ賞の特別賞を受賞していたのですね。ABC予想が証明されれば、望月教授にも受賞の可能性があると記事は伝えています。喜ばしいことだと思います。
記事の中で注目したいのがもう一つありました。
オックスフォード大のジェームズ・メイナード教授(35)は、素数の出現パターンに関する業績が評価されました。
これですね。これはリーマン予想の証明に貢献した業績を上げたということなのだと思います。リーマン予想は、素数の出現に関する予想なのですが、発表されて200年くらい経過する(ユークリッドから起算すれば2000年以上)現在も証明されていない難問中の難問です。知らない間に進展していたんですね。今後に期待したいと思います。
さて、AIは、2045年に技術的特異点を迎え、知能の総量として人類を超えるとレイ・カーツワイルは予想しています。では、人類を超えたAIは、こういった人類が考える難問をいとも簡単に証明することができるのでしょうか?それが可能なら、未来は人類ではなく、AIのものになるのでしょうか。カーツワイルはAIと人類は共生すると予言していますが、本当にそうなるのかどうかは誰にもわからないと酒楽は思います。
日曜独語版 酒楽のオタク的世界でしたww
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