第二百十回国会における岸田内閣総理大臣所信表明演説 令和4年10月3日 首相官邸
主要メディアでは、首相の所信表明演説をフルに引用しているところが無かったので、検索すると首相官邸がヒットしました。何だ、なかなかいいソースがあるじゃないか、と思いました。下手なニュースソースだと、よけいな修飾が加わるので、誤解を招くことが多いのです。そういう意味では首相官邸が公開している所信表明はなかなかいいなと思います。
全文に目を通して感じることは、「社会主義者の政策」だなということです。岸田さんは「新しい資本主義」を言う言葉を何度も用いていますが、所信表明を読むと、結局社会主義者の政策に他ならない、というのが正直な感想です。それを新しい資本主義と言い換えるのは、国民を騙す行為ではないか、と酒楽は思いました。
項目建てに違和感を覚えました。最初に経済が来るのはいいとして、安全保障がなかなか出てきません。最後から二つ目に安全保障です。順番がおかしいでしょう。安全保障は経済と並ぶ喫緊の課題です。岸田政権の情勢認識はそもそもおかしいですね。平時の宰相としてはいいかもしれませんが、最早有事と言っていいくらい情勢は緊迫しているのです。所信表明演説の最後の方に外交と安全保障が来るという、情勢認識の甘さが命取りにならないことを願います。
構造的な賃上げ、に言及されています。
なぜ、日本では、長年にわたり、大きな賃上げが実現しないのか。そこには、賃上げが、高いスキルの人材を惹(ひ)きつけ、企業の生産性を向上させ、更なる賃上げを生むという好循環が、機能していないという、構造的な問題があります。一たび、このサイクルが動き出せば、人への投資が更に進み、この好循環は加速していきます。
演説の一部です。ちょっと違うのではないかと酒楽は思います。賃上げは、雇用の創出によって行われるのでしょう。雇用が創出され逼迫すれば必然的に賃金は上がります。それが資本主義というものです。賃上げはそもそも構造的にできるものではないでしょう。
雇用を創出するためには、経済的な需要を創出する必要があります。その一つは、政府の財政支出による需要の創出です。たとえば公共事業、防衛力強化のための装備品の研究開発と防衛力整備に防衛国債を発行し、需要を創出することが必要です。それは新たな経済需要を生み出し、経済界は新たな雇用のため、人集めに奔走することになります。それは健全な競争です。そのことにより各企業は人材の争奪戦を行わざるを得ません。これこそ、賃上げの原資となるのです。
現在のアメリカを見て見ればそれは明らかです。単純労働者と雖も年収1千万円以上でないと人が集まらないのです。何故かと言えば雇用が創出されているからです。資本主義社会では、景気が良くなれば人が必要になり、雇用情勢がよくなり、必然的に給料は上がるのです。これが好循環の基本的な考え方でしょう。岸田さんの考え方はそうではないですね。
2%インフレ目標が未だに達成できないのは、政府による財政支出がなされていないからなのです。健全なインフレを達成するためには、黒田バズーカの金融製政策だけではだめで、財政支出による雇用の創出が必要不可欠なのです。これがアベノミクスの本質的な考え方です。
安倍さんは、消費税増税で、その本質を逸脱し、効果を半減させました。諸悪の根源は、財務省のプライマリーバランス至上主義です。これによって2%インフレ目標の達成は不可能になっているのです。2%インフレが実現できていれば、政府の負債は、経済成長(→インフレ→貨幣価値の低下→借金の減少)と共に減少していきます。だから2%インフレが必要なのです。財務省は頑なにそれを阻止し、自らの財政をひっ迫させているのです。財務省首脳部を一新するくらいの荒療治が必要です。
最後に防衛費です。相変わらず危機感が感じられません。年末までに検討するのだそうです。では今まで防衛省自衛隊は、将来の危機に関して何もしてこなかったみたいに聞こえるではありませんか。そんなことはありません。これまで何度も継続的に大きな声で主張してきました。それを闇に葬ったのは、総理大臣、財務大臣だ。安倍さんと雖も防衛の現実を理解していなかったでしょう。気付くのが遅いのです。
「いつ、何が起きてももおかしくはない。何が起こってもおかしくはない。」自衛隊の高級幹部が口癖のように言い始めたのは、昨日今日ではありません。酒楽がまだまだ中堅幹部だった20年以上前のことです。その声を聴こうとしなかった政府は、未だに平和ボケして「年末までに結論を得る」???君たちは今まで何をやってきたのだ?自衛隊の悲痛な叫びが聞こえなかったのか?それでも政治責任のある政治家か?
国を失ってからでは遅いのです。自衛隊の要求を100%飲むしかないでしょう。今こそ蛮勇をふるうべきだ、日本政府は。
主要メディアでは、首相の所信表明演説をフルに引用しているところが無かったので、検索すると首相官邸がヒットしました。何だ、なかなかいいソースがあるじゃないか、と思いました。下手なニュースソースだと、よけいな修飾が加わるので、誤解を招くことが多いのです。そういう意味では首相官邸が公開している所信表明はなかなかいいなと思います。
全文に目を通して感じることは、「社会主義者の政策」だなということです。岸田さんは「新しい資本主義」を言う言葉を何度も用いていますが、所信表明を読むと、結局社会主義者の政策に他ならない、というのが正直な感想です。それを新しい資本主義と言い換えるのは、国民を騙す行為ではないか、と酒楽は思いました。
項目建てに違和感を覚えました。最初に経済が来るのはいいとして、安全保障がなかなか出てきません。最後から二つ目に安全保障です。順番がおかしいでしょう。安全保障は経済と並ぶ喫緊の課題です。岸田政権の情勢認識はそもそもおかしいですね。平時の宰相としてはいいかもしれませんが、最早有事と言っていいくらい情勢は緊迫しているのです。所信表明演説の最後の方に外交と安全保障が来るという、情勢認識の甘さが命取りにならないことを願います。
構造的な賃上げ、に言及されています。
なぜ、日本では、長年にわたり、大きな賃上げが実現しないのか。そこには、賃上げが、高いスキルの人材を惹(ひ)きつけ、企業の生産性を向上させ、更なる賃上げを生むという好循環が、機能していないという、構造的な問題があります。一たび、このサイクルが動き出せば、人への投資が更に進み、この好循環は加速していきます。
演説の一部です。ちょっと違うのではないかと酒楽は思います。賃上げは、雇用の創出によって行われるのでしょう。雇用が創出され逼迫すれば必然的に賃金は上がります。それが資本主義というものです。賃上げはそもそも構造的にできるものではないでしょう。
雇用を創出するためには、経済的な需要を創出する必要があります。その一つは、政府の財政支出による需要の創出です。たとえば公共事業、防衛力強化のための装備品の研究開発と防衛力整備に防衛国債を発行し、需要を創出することが必要です。それは新たな経済需要を生み出し、経済界は新たな雇用のため、人集めに奔走することになります。それは健全な競争です。そのことにより各企業は人材の争奪戦を行わざるを得ません。これこそ、賃上げの原資となるのです。
現在のアメリカを見て見ればそれは明らかです。単純労働者と雖も年収1千万円以上でないと人が集まらないのです。何故かと言えば雇用が創出されているからです。資本主義社会では、景気が良くなれば人が必要になり、雇用情勢がよくなり、必然的に給料は上がるのです。これが好循環の基本的な考え方でしょう。岸田さんの考え方はそうではないですね。
2%インフレ目標が未だに達成できないのは、政府による財政支出がなされていないからなのです。健全なインフレを達成するためには、黒田バズーカの金融製政策だけではだめで、財政支出による雇用の創出が必要不可欠なのです。これがアベノミクスの本質的な考え方です。
安倍さんは、消費税増税で、その本質を逸脱し、効果を半減させました。諸悪の根源は、財務省のプライマリーバランス至上主義です。これによって2%インフレ目標の達成は不可能になっているのです。2%インフレが実現できていれば、政府の負債は、経済成長(→インフレ→貨幣価値の低下→借金の減少)と共に減少していきます。だから2%インフレが必要なのです。財務省は頑なにそれを阻止し、自らの財政をひっ迫させているのです。財務省首脳部を一新するくらいの荒療治が必要です。
最後に防衛費です。相変わらず危機感が感じられません。年末までに検討するのだそうです。では今まで防衛省自衛隊は、将来の危機に関して何もしてこなかったみたいに聞こえるではありませんか。そんなことはありません。これまで何度も継続的に大きな声で主張してきました。それを闇に葬ったのは、総理大臣、財務大臣だ。安倍さんと雖も防衛の現実を理解していなかったでしょう。気付くのが遅いのです。
「いつ、何が起きてももおかしくはない。何が起こってもおかしくはない。」自衛隊の高級幹部が口癖のように言い始めたのは、昨日今日ではありません。酒楽がまだまだ中堅幹部だった20年以上前のことです。その声を聴こうとしなかった政府は、未だに平和ボケして「年末までに結論を得る」???君たちは今まで何をやってきたのだ?自衛隊の悲痛な叫びが聞こえなかったのか?それでも政治責任のある政治家か?
国を失ってからでは遅いのです。自衛隊の要求を100%飲むしかないでしょう。今こそ蛮勇をふるうべきだ、日本政府は。
ご清聴ありがとうございました。ぽちっとしていただけると励みになります。フォローバナーもよろしくお願いします。

政治ランキング

にほんブログ村
- 関連記事
-
-
日曜独語 2022/11/13
-
日曜独語 2022/11/06
-
百年兵を養う 2022/10/27
-
夢の飛行機2選 2022/10/23
-
今こそ蛮勇をふるう時だ 2022/10/16
-
文明国と野蛮国 2022/10/13
-
密かに誘導されるニッポン 2022/10/09
-
ABC予想は証明されたのか? 2022/10/02
-
あなた日本人? 2022/09/25
-
スポンサーサイト