「2026年台湾侵攻」シナリオ 中国は失敗するも日米に甚大被害 米研究機関2023/1/10 産経ニュース
非常に興味深い記事です。結論は「中国の台湾侵攻は失敗するが日米に甚大な損害が生じる」とされています。要点は以下のとおりです。
〇上陸船団は、台湾軍に急襲され、(自衛隊によって増強された)米軍に無力化される。
〇中国軍は日米に攻撃するが結果を変えることはできない。
〇台湾の自治は維持される。
〇日米は、空母2隻を含む甚大な損害を受ける。
報告書は、同盟諸国と軍事支援を継続しつつ部隊は送らないウクライナへの関与とは異なり、「米国が台湾を守るならば米軍は直ちに直接的な戦闘に従事する必要がある」と強調した。同時に、在日米軍基地からの米軍の展開は「介入の前提条件」で日本は「台湾防衛の要となる」と指摘。日本との外交・安全保障関係のさらなる深化を優先させるべきだと提言した。
米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)が9日発表したシミュレーション結果です。
なかなかリアリティのあるシナリオとシミュレーション結果だと思います。こういうシナリオやシミュレーション結果を公にして、中国を牽制する意図もあるのでしょう、アメリカには。
産経ニュースから引用
日本も昨年自衛隊OBや小野寺元防衛相を中心として、同じ様なシミュレーションを行いましたが、アメリカのすごいところは、24回のシミュレーションを行った、というところですね。
おそらく徹底的に条件を吟味し、シミュレーションの結果に応じて、更に条件を変化させ、リアリティを徹底的に追求したのだと思います。このへんがアングロサクソンの特性であり、恐ろしいところです。
結果を公表して、興味があるのは、日中の反応ですね。我が国はこのシミュレーション結果をどう受け止めるのでしょうか。外務省と防衛省。防衛省は、防衛力を発動する当事者なので、防衛省首脳及び自衛隊中枢部は、このシミュレーション結果を徹底的に分析するのではないかと思います。そして、我が国の対応を以下にするべきかについて、検討するのではないかと思います。
外務省はどうでしょうか。こちらの方が心配ですね。彼らは、「外務省には関係ない」と思っているかもしれません。それが実は一番恐ろしいことです。戦争は軍事力による政治の延長だからです。戦争を始めるのも終わらせるのも外交です。始まりと戦いと終結全てに外交は関与しなければなりません。外務省に当事者意識はあるのか?というのが軍事を司る防衛省・自衛隊の深刻な心配でしょう。
中国はどうでしょう。中国も同じように情報を収集し、徹底的に分析すると思います。そして、現状では台湾侵攻はリスクが大きすぎると判断するものと思います。人民解放軍は。
問題は中共です。そして習近平。皇帝を目指している習近平に台湾併合をあきらめるという選択肢はないでしょう。解放軍に対して、何としてでも台湾を解放しろ、と厳命するはずです。さて、そうなった場合の解放軍の判断はいかに?
ロシア軍がプーチンの命令に従ったように侵攻に突き進むのでしょうか。それともそれは困難だと習近平に進言するのでしょうか?進言した者は更迭されるか、場合によっては命を失うかもしれないのです。
ウクライナ戦争の結果は、このシミュレーション結果に大きな影響を及ぼすでしょう。侵攻が失敗し、プーチンが失脚・粛清されたならば、キンペイも考え直すのかもしれません。人民解放軍首脳はそれを願っていると酒楽は思いますww
戦後4分の3世紀平和を享受してきた日本人は、日本が戦争することに賛成するでしょうか?政府は台湾有事に日本が関与することを国民に納得させられるでしょうか?日本人は否が応でも現実に向き合わなければならない場面で、現実に対応しようとするでしょうか?酒楽は不安です。
難しいのは、日本が攻撃されていない状況です。攻撃されれば、判断する必要もありませんが、攻撃されていないのに、台湾防衛に参加するのは、難しい判断になるでしょう。日本人が世界史に戻る勇気があるかどうかが問われるでしょう。世界史に戻ってほしいと酒楽は思います。
非常に興味深い記事です。結論は「中国の台湾侵攻は失敗するが日米に甚大な損害が生じる」とされています。要点は以下のとおりです。
〇上陸船団は、台湾軍に急襲され、(自衛隊によって増強された)米軍に無力化される。
〇中国軍は日米に攻撃するが結果を変えることはできない。
〇台湾の自治は維持される。
〇日米は、空母2隻を含む甚大な損害を受ける。
報告書は、同盟諸国と軍事支援を継続しつつ部隊は送らないウクライナへの関与とは異なり、「米国が台湾を守るならば米軍は直ちに直接的な戦闘に従事する必要がある」と強調した。同時に、在日米軍基地からの米軍の展開は「介入の前提条件」で日本は「台湾防衛の要となる」と指摘。日本との外交・安全保障関係のさらなる深化を優先させるべきだと提言した。
米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)が9日発表したシミュレーション結果です。
なかなかリアリティのあるシナリオとシミュレーション結果だと思います。こういうシナリオやシミュレーション結果を公にして、中国を牽制する意図もあるのでしょう、アメリカには。

日本も昨年自衛隊OBや小野寺元防衛相を中心として、同じ様なシミュレーションを行いましたが、アメリカのすごいところは、24回のシミュレーションを行った、というところですね。
おそらく徹底的に条件を吟味し、シミュレーションの結果に応じて、更に条件を変化させ、リアリティを徹底的に追求したのだと思います。このへんがアングロサクソンの特性であり、恐ろしいところです。
結果を公表して、興味があるのは、日中の反応ですね。我が国はこのシミュレーション結果をどう受け止めるのでしょうか。外務省と防衛省。防衛省は、防衛力を発動する当事者なので、防衛省首脳及び自衛隊中枢部は、このシミュレーション結果を徹底的に分析するのではないかと思います。そして、我が国の対応を以下にするべきかについて、検討するのではないかと思います。
外務省はどうでしょうか。こちらの方が心配ですね。彼らは、「外務省には関係ない」と思っているかもしれません。それが実は一番恐ろしいことです。戦争は軍事力による政治の延長だからです。戦争を始めるのも終わらせるのも外交です。始まりと戦いと終結全てに外交は関与しなければなりません。外務省に当事者意識はあるのか?というのが軍事を司る防衛省・自衛隊の深刻な心配でしょう。
中国はどうでしょう。中国も同じように情報を収集し、徹底的に分析すると思います。そして、現状では台湾侵攻はリスクが大きすぎると判断するものと思います。人民解放軍は。
問題は中共です。そして習近平。皇帝を目指している習近平に台湾併合をあきらめるという選択肢はないでしょう。解放軍に対して、何としてでも台湾を解放しろ、と厳命するはずです。さて、そうなった場合の解放軍の判断はいかに?
ロシア軍がプーチンの命令に従ったように侵攻に突き進むのでしょうか。それともそれは困難だと習近平に進言するのでしょうか?進言した者は更迭されるか、場合によっては命を失うかもしれないのです。
ウクライナ戦争の結果は、このシミュレーション結果に大きな影響を及ぼすでしょう。侵攻が失敗し、プーチンが失脚・粛清されたならば、キンペイも考え直すのかもしれません。人民解放軍首脳はそれを願っていると酒楽は思いますww
戦後4分の3世紀平和を享受してきた日本人は、日本が戦争することに賛成するでしょうか?政府は台湾有事に日本が関与することを国民に納得させられるでしょうか?日本人は否が応でも現実に向き合わなければならない場面で、現実に対応しようとするでしょうか?酒楽は不安です。
難しいのは、日本が攻撃されていない状況です。攻撃されれば、判断する必要もありませんが、攻撃されていないのに、台湾防衛に参加するのは、難しい判断になるでしょう。日本人が世界史に戻る勇気があるかどうかが問われるでしょう。世界史に戻ってほしいと酒楽は思います。
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