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情報と兵站

 マラバールに豪軍を招待し、クアッド(日米豪印)が事実上スタートした。そして、それを支える防衛当局間の調整も始まったようだ。

 ただ単に、共同訓練をすればいいというものではない。裏付けるべき手続をきちんと踏む必要がある。その一つが「武器等防護」だ。ACSAもそうだ。ひとつひとつ、法的手続きを積み上げ、同盟を実効あるものにすることが重要なのだ。

 これらの事実を報道することもまた重要だ。国民が知ることと同時に、同盟国も、支那も知ることが重要なのだ。かの国は、自前の情報網を持っているだろうから、日本国内の協力者が間髪入れずに情報提供しているだろう。だが、それが、公開される報道によって裏付けられることがまた重要なのだ。かの国にとっては、自前の情報網の信頼性維持の手段の一つだからだ。

 我が国にとっては、それらが、どういうルートでかの国に渡ったのか?という重要な情報を得る手段でもある。そんなことができるのか?当然可能だ。情報の出所は、一つではなく、通常複数ある。それぞれ、微妙に異なる表現で提供される。こういう、地道な駆け引きが、将来の実際の戦闘に影響を及ぼすのだ。

 正面の戦いだけが戦争ではない。情報も兵站も極めて重要な要素だ。古代ローマは、ロジスティクスで勝つ、と言われた。それほど、兵站を重要視した。素人は作戦を語り、玄人は兵站を語る、とは有名な言葉だ。帝国陸海軍は、兵站に苦しめられた。やはり、世界史に登場するのが遅かったのだ。情報にも兵站にも疎い。これはもう、国民病だ。

 中国は、さすがにそんなことはない。遊牧騎馬民族と戦った時も、ロシアと戦った時も、莫大な兵站を準備している。先端戦力が10万人ならば、その数倍の人員・物資を準備するのがかの国の常識だ。いや、覇権国の常識と言ってもいい。

 湾岸戦争においては、米国は山が動くほどの兵站物資をサウジに集積した。

 戦闘が始まった時には、勝敗の帰趨は概ね定まっている。準備にどれだけ費やすことができるかが勝敗を左右するのだ。だから、「百年兵を養う」というのだ。これを疎かにした国は、滅亡する。そうならないことを祈るのみだ。まず、一歩、前進したことを祝したい。



以下引用する。


自衛隊の豪軍防護調整へ 日豪防衛相会談で合意

産経フォト 2020.10.19 18:34更新

岸信夫防衛相は19日、訪日中のオーストラリアのレイノルズ国防相と防衛省で会談し、平時から自衛隊がオーストラリア軍艦艇や航空機を守る「武器等防護」の実施に向けた調整を始めることで合意した。実現すれば米軍以外で初めて。2015年の安全保障関連法で可能となった自衛隊の新任務の一つで、東・南シナ海での台頭が目立つ中国を念頭に警戒監視活動を強化する。.

 両氏が会談後、合意内容を盛り込んだ共同声明を発表した。岸氏は共同記者発表で「自由で開かれたインド太平洋を維持強化し、両国の防衛協力をより一層深化させる」と表明。レイノルズ氏は「日豪防衛関係の拡充のため、協働していく」と応じた。日豪の防衛当局はこれを受け、課長級、局長級の協議を速やかに開始する方針


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