
4月下旬、カッター競技会本番の日です。写真は走水のポンドです。船に曳航されて出発です。緊張感が高まります。

スタート地点までこうやって曳航されます。ちなみに旗の色と線の数によって、所属する大隊と中隊が識別できるようになっています。写真はどこかの大隊の2中隊ですね。

スタート地点に到着しました。曳航索から艇が切り離されました。艇からオールを出して各艇スタートの準備に入ります。緊張感は最高潮に達し、艇指揮の指示を待ちます。

スタートの合図が聞こえました。各艇一斉に回頭します。スタートは結構大事です。この回頭のタイミングが遅れるとその後のレースに大きな影響が及ぶからです。艇指揮の指示に基づき、思いっきりオールを漕ぎ始めます。心臓がバクバク言い始めました。

回頭はうまくいって、少しすると艇指揮が「ダッシュ!」と叫びます。10~20秒、ダッシュします。まだ体力が残っているので、ぐいぐい進みます。

中盤で、もう一度ダッシュしました。これで先頭に立ったようです。1位で予選通過です。

決勝です。同じように回頭しスタート。決勝に進んでいる各艇は実力のある中隊ばかりです。艇指揮も緊張していたのでしょう。スタート直後にダッシュしました。いつもなら少し間をおいて次のダッシュになるのですが、接戦だったようで、いつもよりも早く「ダッシュ」の指示が来ました。酒楽も思いっきりオールを漕いでいました。腕はパンパン。太ももも疲れてきました。横を見ている余裕はありませんでしたが、気配から先頭近くを航走していたようです。そして3回目のダッシュ。まじかよ、と思いましたね。なかなか3回目のダッシュは無いのですが、優勝の可能性が見えていたのでしょう、有無を言わさずダッシュです。キツイ艇指揮でした♪でも酒楽の頭の中には優勝旗がちらついていたのです♪

その時でした、後方で「あっ」という叫び声が聞こえたのです。艇は止まりました。その時酒楽は何が起きたのか理解できませんでした。すると艇の後ろの方で海に浮かんでいるオールが見えたのです。誰かがオールを流してしまったのです。あー終わった。その時点で敗退が決定しました。オールを流した場合は、拾わなければならないのです。レースからは脱落です。優勝旗は幻と消えました。
がっかりしながら回頭し、オールの位置まで戻って回収し、それでも最後まで漕ぎきってゴールをしました。残念な結果でしたが、忘れられない思い出です。まあ一瞬でも優勝の夢を見られたのですから、良かったと思います。レギュラーに選ばれなかった同期、決勝に進めなかった艇のことを考えれば、上出来の結果なのです・・・。でもホントのことを言うと、残念でした。もう少しで優勝だったのに…。

学生時代の大きな行事としては、1年生の遠泳、2年生のカッター競技会、3年生の断郊、そして最後は棒倒しでしょうか。こういう訓練、行事、大会は、そのときどき、一回きりなのです。学生生活を生きるのに精一杯だった酒楽ですが、何故かこういう機会には、きっちり結果を残していたのでした。
でもあれですね、オールが流れてしまったと気づいたときの残念な気持ちは一生忘れませんね。流してしまった同期のために、そのことは禁句になっていますが。
何回かに分けてカッター競技会について書きました。お付き合いいただきありがとうございました♪防大の2年生、頑張ってね♪
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