潜水艦の通信不通「強い問題意識で検討すべき」 加藤官房長官2021.2.9 13:07産経新聞
https://www.sankei.com/politics/news/210209/plt2102090011-n1.html
潜水艦衝突、人的ミス強まる ソナー不具合報告なし2021.2.9 23:23 産経新聞
https://www.sankei.com/affairs/news/210209/afr2102090034-n1.html
一昨日の海自潜水艦衝突事案だが、いろいろと問題がありそうだ。まだ詳細が明らかになっていないので、少々推測が混じるのをご了解いただきたい。
第一の問題は、本衝突の責任が全面的に海自潜水艦にあり、その問題点は、基本動作が徹底されていないことだ。
潜水艦は、通常海中を航行し、目となるのはソナーだ。それ以外に、超長波の受信能力もあると思われるが、潜水艦の航行には関係ない。
従って、潜水艦が浮上する場合は、ソナーと、状況により潜望鏡によって海上の状態を把握したうえで、浮上する。
民間船舶に衝突した原因は、海上の状況をよく把握しないまま浮上したということ以外に考えられない。民間船舶に潜水艦の浮上を予知することも回避することも不可能だったと推測される。
これは、深刻な問題だと酒楽は思料する。潜水艦の行動にとって、最も基本的なことができていないからだ。車で言えば、前方をよく見ないで走っているのと同じだ。どれだけ深刻かが理解できるであろう。
深刻だと思われるのは、原因が基本的事項だからだ。これが、部隊の練度なら、上手い下手があってもおかしくはないが、基本的事項ができていないということは、海自全般に影響するからだ。
海上自衛隊の部隊行動における基本事項の徹底が、全体的に緩んでいる可能性があるということなのだ。これは由々しき問題だ。これが事実なら、海上自衛隊の訓練練度、規律の維持について、現状認識を改めなければならない。

そうりゅう級潜水艦 海自HPから引用
次に、通信の問題だ。幸いなことに、通信の問題が明らかになった。改善すればいい。これが有事、作戦行動中であったら、致命的だ。
どんな装備品にも完全などあり得ない。起こってみて初めて分かることもあるのだ。今回判明したというのは、そういう意味で不幸中の幸いだった。
と言うことで、第一点目の基本行動の徹底ができていないことが、現時点における海上自衛隊の大きな問題点である。早急な改善を願いたい。敵に沈められてからでは遅いのだ。
<PS>
かわぐちかいじ氏の「沈黙の艦隊」という名作がある。潜水艦劇画の金字塔だろう。作品を見ると潜水艦の特性がよくわかる。主として音で状況を感知するのが潜水艦なのだ。
だからソナーの性能や、静粛性が潜水艦の命なのである。そうりゅう級で世界一流の域に達した海自潜水艦は、おうりゅう級で、超一流の潜水艦になったというのが大方の見方であろう。
もちろん、米国のバージニア級攻撃型原潜とは比較できない。航続時間に決定的な差があるからだ。だが、通常型潜水艦としては、おうりゅう級を凌ぐ潜水艦は見当たらない。
支那は?侮るわけではないが、数年前中国の潜水艦が海自に追い回され浮上したのは有名な話だ。海自潜水艦の域に達するには、数十年を要しよう。
海自は潜水艦を増勢中だが、まだ足りない。海中を制する者は、海を制するのだ。予定の倍以上の数にすべきだ。これで東シナ海、南シナ海は、海自が支配することになる。万歳!
<PS・PS>
メディアの論調は、通信が不通だったことが大きな問題のようにとらえているようだが、違う。複数の通信手段が、1か所の損傷で発生したことが問題であり、新技術を開発するまでもなく、設計変更と改造で対処できる。
だが、基本動作ができていないのは深刻な問題だ。様々な領域に影響を及ぼしている可能性があり、しかも目に見えない欠陥が多数発生している可能性があるのだ。海自は、人事・服務、訓練演習全般の現状認識を改め、抜本的な改革をしないと危ない。
これは、幅が広く、内容は深く、目に見えないため、海自が全力で取り組まないと改革できない問題だ。海上幕僚長以下の奮起を促したい。
https://www.sankei.com/politics/news/210209/plt2102090011-n1.html
潜水艦衝突、人的ミス強まる ソナー不具合報告なし2021.2.9 23:23 産経新聞
https://www.sankei.com/affairs/news/210209/afr2102090034-n1.html
一昨日の海自潜水艦衝突事案だが、いろいろと問題がありそうだ。まだ詳細が明らかになっていないので、少々推測が混じるのをご了解いただきたい。
第一の問題は、本衝突の責任が全面的に海自潜水艦にあり、その問題点は、基本動作が徹底されていないことだ。
潜水艦は、通常海中を航行し、目となるのはソナーだ。それ以外に、超長波の受信能力もあると思われるが、潜水艦の航行には関係ない。
従って、潜水艦が浮上する場合は、ソナーと、状況により潜望鏡によって海上の状態を把握したうえで、浮上する。
民間船舶に衝突した原因は、海上の状況をよく把握しないまま浮上したということ以外に考えられない。民間船舶に潜水艦の浮上を予知することも回避することも不可能だったと推測される。
これは、深刻な問題だと酒楽は思料する。潜水艦の行動にとって、最も基本的なことができていないからだ。車で言えば、前方をよく見ないで走っているのと同じだ。どれだけ深刻かが理解できるであろう。
深刻だと思われるのは、原因が基本的事項だからだ。これが、部隊の練度なら、上手い下手があってもおかしくはないが、基本的事項ができていないということは、海自全般に影響するからだ。
海上自衛隊の部隊行動における基本事項の徹底が、全体的に緩んでいる可能性があるということなのだ。これは由々しき問題だ。これが事実なら、海上自衛隊の訓練練度、規律の維持について、現状認識を改めなければならない。

そうりゅう級潜水艦 海自HPから引用
次に、通信の問題だ。幸いなことに、通信の問題が明らかになった。改善すればいい。これが有事、作戦行動中であったら、致命的だ。
どんな装備品にも完全などあり得ない。起こってみて初めて分かることもあるのだ。今回判明したというのは、そういう意味で不幸中の幸いだった。
と言うことで、第一点目の基本行動の徹底ができていないことが、現時点における海上自衛隊の大きな問題点である。早急な改善を願いたい。敵に沈められてからでは遅いのだ。
<PS>
かわぐちかいじ氏の「沈黙の艦隊」という名作がある。潜水艦劇画の金字塔だろう。作品を見ると潜水艦の特性がよくわかる。主として音で状況を感知するのが潜水艦なのだ。
だからソナーの性能や、静粛性が潜水艦の命なのである。そうりゅう級で世界一流の域に達した海自潜水艦は、おうりゅう級で、超一流の潜水艦になったというのが大方の見方であろう。
もちろん、米国のバージニア級攻撃型原潜とは比較できない。航続時間に決定的な差があるからだ。だが、通常型潜水艦としては、おうりゅう級を凌ぐ潜水艦は見当たらない。
支那は?侮るわけではないが、数年前中国の潜水艦が海自に追い回され浮上したのは有名な話だ。海自潜水艦の域に達するには、数十年を要しよう。
海自は潜水艦を増勢中だが、まだ足りない。海中を制する者は、海を制するのだ。予定の倍以上の数にすべきだ。これで東シナ海、南シナ海は、海自が支配することになる。万歳!
<PS・PS>
メディアの論調は、通信が不通だったことが大きな問題のようにとらえているようだが、違う。複数の通信手段が、1か所の損傷で発生したことが問題であり、新技術を開発するまでもなく、設計変更と改造で対処できる。
だが、基本動作ができていないのは深刻な問題だ。様々な領域に影響を及ぼしている可能性があり、しかも目に見えない欠陥が多数発生している可能性があるのだ。海自は、人事・服務、訓練演習全般の現状認識を改め、抜本的な改革をしないと危ない。
これは、幅が広く、内容は深く、目に見えないため、海自が全力で取り組まないと改革できない問題だ。海上幕僚長以下の奮起を促したい。
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