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尖閣防衛 言葉だけでは通じない

 昨日、日米ツープラスツーが開催され、揺るぎない日米同盟を演出するとともに、中国を強くけん制した。

 これ自体は、大変いいことだと思う。バイデン政権成立後、国務長官、国防長官の初外遊が、日本であったのは初めてで、米国の日本重視姿勢に安堵したというのが、日本政府の姿勢だろう。茂木大臣がそのように発言している。

 酒楽は、この茂木大臣の発言に違和感を覚えた。最初の訪問国が日本だったのは、米国はそれだけ中国の脅威を真剣に感じているということだ。日本の防衛協力に期待するとともに、さらなる防衛力の向上を求めているのがその証拠だ。

 つまり、日本を重視している証拠だと喜んでいる場合ではない。中国の脅威が目の前に現出しているのを正確に認識しろと、米国は言ったのだ。喜んでいる場合か。

 日本の領土をあらゆる手段で守るという決意を表明した。
 引き続き「多次元統合防衛力」の構築を進めていく。
 日米同盟の抑止力・対処力を高めるためには、より高度な訓練等を通じて、自衛隊と米軍の双方が即応性を強化していくことが重要。(防衛相HPから引用)

 これが会談後の岸防衛大臣の記者会見での発表だ。だが、言葉だけではないか。産経は「主張」で、防衛費の増額が必要だと主張しているが、その通りだ。

 米インド太平洋軍のデービッドソン司令官は9日の上院公聴会で、インド太平洋での米国および同盟諸国と中国の軍事バランスは中国有利に急傾斜しており、「中国が一方的な現状変更を目指すリスクが高まっている」と強く警告した。(産経新聞)

 中国は、着々と軍備を増強しており、いずれ米軍を凌駕するのではないかという予測まである。一方的な現状変更の中には、尖閣と台湾が含まれるのは常識だ。

 数日後にアラスカで行われる米中外交会談では、中国は、米国との正面からの衝突を回避し、協力する姿勢を示している。ただし、確信的利益については、妥協しないとも。

 つまり、いずれ軍事力は米国を凌駕し、接近阻止戦略の範囲は、第1列島線から第2列島線に拡大する。そうなれば、尖閣、台湾侵攻は現実味を帯びる、そのための時間稼ぎをするというのが中国の戦略なのだ。

 言葉だけでは意志は通じないのだ。中国の軍事力増強に負けないように、我が国も軍事力を増強しなければ、いずれ尖閣を奪取されるのは目に見えている。防衛大臣の意思の表明だけで領土を守ることができるならいいが、そんなわけないだろ。

 中国は、我が国と米国の足元を見ているのだ。口だけの牽制など、中国には何の影響もない。デービットソン司令官の危機感を我が国も共有しなければ、尖閣防衛は危うい。早急な防衛力の増強が必要だ。

 ところで、朝日新聞は、いかような主張をしているのだろうか。

 朝日「社説」によると、ツープラスツーを評価するまでは同じだが、おまけがある。

 一つ、日米韓の連携が重要だ。

 二つ目。共同発表に「日本は国家の防衛を強固なものとし、日米同盟を更に強化するために能力を向上させる」と明記されたこと。日本の軍事的な役割を強化し、コロナ禍で逼迫(ひっぱく)する財政のさらなる悪化にもつながりかねない。

 まあ、相変わらずの朝日だ。まず、日米韓の連携だが、最早そういう段階ではない。連携を言うなら、韓国による謝罪と具体的な政策が先だ。だが朝日はそれには触れない。

 防衛費になると、とたんに財政が、と言う。朝日は財務省の回し者か。防衛費を惜しんで、「国破れて山河在り」となったのでは本末転倒ではないか。朝日はそれを望んでいるのだろうが。

 国家防衛の意思表明には、具体的な裏付けがなければならないのだ。それが結論だ。


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