アラスカでの米中外交会談は、なかなか良かったと思う。
何が良かったかと言うと、ブリンケン国務長官が、毅然とした態度で中国を批判し、それをマスコミが見守る中で実行したことだ。
酒楽は、昨年の米国大統領選挙を通じて、トランプ前大統領を支持した。それは、米民主党を信用していないからだ。カーター、クリントン、オバマ、いずれも米国大統領として満足のいく成果を残していない。政策は、理想主義的だが実務能力がなく、米国外交を貶めてきた、というのが米民主党への酒楽の評価だ。
だから、そもそもバイデン政権に大きな期待は持っていない。だが、今回の米中外交会談は、傑作だったと思う。
事前の合意を破り、マスコミ注視の中で、お互いに非難する姿を全世界に向けて発信したことは、異様な中国の実像を世界各国が認識する上で、最大限の効果を発揮したからだ。
バイデンが公の場に姿を現しても、記者会見には応じていないので、バイデン民主党政権の外交安保に対する姿勢が明確にはわからない。その中での今回の会談は、親分のバイデンはともかく、外交安保を司る国務長官には適切な人材を選定したものと思う。
外交交渉は、衆人環視の下で行うことはありえない。それは、国益と国益のぶつかり合いなので、本音と建て前を微妙に織り込んで、言葉と言葉で静かに戦う手段だからだ。
一つ一つの言葉に意味を込め、解釈し、反応し、対抗し、国益をかけてぶつかり合うのだから、とても衆人環視の中でできることではない。だから、メディアへの開放が冒頭の挨拶だけに限られていたのである。
そして退場しようとするメディアを引き留め、米国と中国の本音ともいえる相手国への非難の応酬を世界中に公開したのだ。
さて、どちらが外交儀礼に違反したのかは、この際問題ではない。いつものように、中国の立場と核心的利益については譲歩しないという楊潔篪の長々とした主張を逆手に取ったのだ。
メディアを呼び戻し、衆人環視の前で、再度中国の核心的利益を含む主張を非難したブリンケンは天晴れだ。これで、引くことができなくなった楊潔篪は、世界中が注目している中で、中国の異様な姿を晒してしまったという訳だ。
これが、当初からの想定なら(おそらくそうだろうが)、ブリンケンが一枚上手だ。そして、弱腰バイデンとは違って、ブリンケン国務長官は優れた外交官だと思う。
米国が民主党政権に代わり、我が国の外交安保政策は、なかなか難しい舵取りを余儀なくされると予想していたのであるが、取敢えずは、、安堵の胸を撫で下ろしたという具合だ。
もちろん、まだバイデン大統領は始動していないので、これからどうなるのかはっきりしないが、少なくとも、オバマのように「戦略的忍耐」と称して、何もしない無為無策ではないということだけは明らかになった。日米両国にとって、幸いだ。
もしかすると、バイデンは、これからも始動しないかもしれないが、それには、いい面と悪い面がある。まだ判断するには早いが。
中共首脳部は、今回の会談結果をどう判断するのだろうか。少なくとも楊潔篪は、中国の立場を説明し、一歩も引かなかったのだから、帰国後責任を追及されることはないだろう。だが、中国の外交的立場は不利になった。
これが、独裁政権の欠点だ。胡錦濤政権の2期目くらいから、中国の強硬姿勢が顕わになり始めたが、最早後戻りのできない地点に来てしまった。中国に融和的であると思われていたバイデン政権のナンバーツー、ブリンケン国務長官がここまで強硬に中国を非難したのだ。
米国が、明確に中国を敵と認定し、覇権を賭けて争う、そして中国を潰すと決心したかもしれない。まあ、覇権国として当然の行動をしているだけだ。米国も中共の野心を前に、後戻りできない地点に来ているということだろう。
我が国政府にその認識があるのか?そこだけが心配だ。
何が良かったかと言うと、ブリンケン国務長官が、毅然とした態度で中国を批判し、それをマスコミが見守る中で実行したことだ。
酒楽は、昨年の米国大統領選挙を通じて、トランプ前大統領を支持した。それは、米民主党を信用していないからだ。カーター、クリントン、オバマ、いずれも米国大統領として満足のいく成果を残していない。政策は、理想主義的だが実務能力がなく、米国外交を貶めてきた、というのが米民主党への酒楽の評価だ。
だから、そもそもバイデン政権に大きな期待は持っていない。だが、今回の米中外交会談は、傑作だったと思う。
事前の合意を破り、マスコミ注視の中で、お互いに非難する姿を全世界に向けて発信したことは、異様な中国の実像を世界各国が認識する上で、最大限の効果を発揮したからだ。
バイデンが公の場に姿を現しても、記者会見には応じていないので、バイデン民主党政権の外交安保に対する姿勢が明確にはわからない。その中での今回の会談は、親分のバイデンはともかく、外交安保を司る国務長官には適切な人材を選定したものと思う。
外交交渉は、衆人環視の下で行うことはありえない。それは、国益と国益のぶつかり合いなので、本音と建て前を微妙に織り込んで、言葉と言葉で静かに戦う手段だからだ。
一つ一つの言葉に意味を込め、解釈し、反応し、対抗し、国益をかけてぶつかり合うのだから、とても衆人環視の中でできることではない。だから、メディアへの開放が冒頭の挨拶だけに限られていたのである。
そして退場しようとするメディアを引き留め、米国と中国の本音ともいえる相手国への非難の応酬を世界中に公開したのだ。
さて、どちらが外交儀礼に違反したのかは、この際問題ではない。いつものように、中国の立場と核心的利益については譲歩しないという楊潔篪の長々とした主張を逆手に取ったのだ。
メディアを呼び戻し、衆人環視の前で、再度中国の核心的利益を含む主張を非難したブリンケンは天晴れだ。これで、引くことができなくなった楊潔篪は、世界中が注目している中で、中国の異様な姿を晒してしまったという訳だ。
これが、当初からの想定なら(おそらくそうだろうが)、ブリンケンが一枚上手だ。そして、弱腰バイデンとは違って、ブリンケン国務長官は優れた外交官だと思う。
米国が民主党政権に代わり、我が国の外交安保政策は、なかなか難しい舵取りを余儀なくされると予想していたのであるが、取敢えずは、、安堵の胸を撫で下ろしたという具合だ。
もちろん、まだバイデン大統領は始動していないので、これからどうなるのかはっきりしないが、少なくとも、オバマのように「戦略的忍耐」と称して、何もしない無為無策ではないということだけは明らかになった。日米両国にとって、幸いだ。
もしかすると、バイデンは、これからも始動しないかもしれないが、それには、いい面と悪い面がある。まだ判断するには早いが。
中共首脳部は、今回の会談結果をどう判断するのだろうか。少なくとも楊潔篪は、中国の立場を説明し、一歩も引かなかったのだから、帰国後責任を追及されることはないだろう。だが、中国の外交的立場は不利になった。
これが、独裁政権の欠点だ。胡錦濤政権の2期目くらいから、中国の強硬姿勢が顕わになり始めたが、最早後戻りのできない地点に来てしまった。中国に融和的であると思われていたバイデン政権のナンバーツー、ブリンケン国務長官がここまで強硬に中国を非難したのだ。
米国が、明確に中国を敵と認定し、覇権を賭けて争う、そして中国を潰すと決心したかもしれない。まあ、覇権国として当然の行動をしているだけだ。米国も中共の野心を前に、後戻りできない地点に来ているということだろう。
我が国政府にその認識があるのか?そこだけが心配だ。
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