国家公務員離れ 人材獲得へ総合的検証が要る 2021/05/10 読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20210509-OYT1T50185/
金帰月来は、「きんきげつらい」と読む。官僚の勤務実態を表す言葉だ。金曜日の夜に帰宅し、月曜の朝に出勤する。平日に帰宅することはなく、省内に寝泊まりして業務を遂行するのだ。
この言葉は、実態を表しているようで表していない。実態は、土帰日来だ。土曜日の午前中、その週のやり残した仕事をし、帰宅する。そして、月曜日の会議の準備やら、上司への説明書の作成のため、日曜日の午後には、仕事場に登庁するのだ。
帰宅するのにも理由がある。それは「洗濯」だ。1週間分の汚れ物をもって帰宅し、奥さんに洗濯してもらう。一日だけ家族団欒を楽しむ。妻と話をし、子供と遊ぶのが唯一の楽しみだ。子供は、お父さんは平日はいない存在なのだと思っている。
子供と戯れる体力のあるお役人はよくやっている方だ。大半は、体力の限界と睡眠不足のため、帰宅したときは、ひたすら寝るだけだ。心を病んでもおかしくはない。
深夜の会議も珍しくない。夜中の1時に、関係者が集まって、会議をすることもある。
天の声には逆らえない。種類もいろいろある。親分だったり、議員だったり。
かつて、予算要求書は手書きだった。実際に見たことがある。ある意味、いい時代だったと思う。何故なら、手書きの要求書を何度も書き換えさせることは不可能だからだ。
それが、ワープロを経て、パソコンになった。文章の修正は楽になった。要求額の修正も表計算ソフトを使えばあっという間だ。
では、予算要求作業は楽になったのか?さにあらず。文章を簡単に修正でき、要求額の修正も簡単にできるなら、出来る限りのケース検討をするようになった。財務省対策だ。
財務省や、省内の予算を握る部署からは、夜討ち朝駆けで再計算を求められる。少しも楽にならないのだ。
その間に、与野党を問わず説明を求められる。これを断ることはできない。上司も大臣も助けてはくれない。ひたすら説明する。そのための説明書類の作成をし、時間をかけて説明するのだ。
国会開会中は、国会質問対応で、毎日深夜まで答弁書の作成に追われる。期限を守らない野党の質問対応に四苦八苦する。
問題の本質は何か?政府自民党の無為無策と無責任体制以外にない。野党に問題があるのはその通りだが、それを改善できる権能を有しいているのは、政府自民党だ。

政府自民党は、問題があるのを承知していながら解決しようとしないことが問題の本質なのだ。官僚を殺しているのは、自民党だ。
政府自民党の政治家の中には、官僚出身者も多数いるだろうが、、現状の問題を解決しようと動いているとは思えない。そういう情報は、メディアから流れてこないのだ。
官僚と雖も人間なのだ。1年365日1日24時間働くことはできないのだ。
処方箋の一案は既に示した。5月9日付、拙稿「国会改革案」だ。
付け足しが少しある。中央省庁の官僚は、労働基準法の適用を除外されている。従って、一般職の国家公務員は、労働基準監督署に相談することはできないが、人事院に相談することはできる。
問題の本質の一端は、常軌を逸した長時間労働と、それに見合う給与(超過勤務手当)が実態に見合うほど支給されていないことだ。
こういう実態は、先輩から後輩に伝えられ、キャリア官僚を目指す若者が減る原因の一つになっているのだ。
地方公務員と国家公務員、一般職と特別職の違いについても、法律上の整合性をとる必要がある。問題の所在を知りながら、何も改善しようとしない、政府自民党、各省庁の高級官僚の無責任が我が国の将来を危うくしているのだ。
朝日新聞に東大卒が就職しなくなってから久しい。朝日新聞は、優秀な学生から見放されたのだ。いずれ自然淘汰されるだろう。だが、笑ってはいられない。我が国の官僚機構が、優秀な学生から見放されたなら、我が国全体が自然淘汰され、歴史からも地球上からも消滅するかもしれないのだ。放置してはならない。
<PS>
かつて、中央省庁官僚へのタクシー券配布が問題になったことがあった。だが、その背景には、ここに書いたような勤務実態があるのをメディアは報じない。
官僚殺しには、メディアも一枚噛んでいる。
以前書いたが、国家の屋台骨を支えているのは官僚なのだ。優秀な官僚を擁しているからこそ、国家は安泰なのだ。健全な勤務環境と労働に応じた給与を支給するのは政府の責任であり、その果実を受け取るのは我々国民なのだ。
キャリア官僚の人気が無いということは、亡国の兆しがあるということだ。政府自民党は、よくよく考えるべきだ。
最後に。見てきたような記事になっていますが、伝聞も入っています。ご容赦ください。
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20210509-OYT1T50185/
金帰月来は、「きんきげつらい」と読む。官僚の勤務実態を表す言葉だ。金曜日の夜に帰宅し、月曜の朝に出勤する。平日に帰宅することはなく、省内に寝泊まりして業務を遂行するのだ。
この言葉は、実態を表しているようで表していない。実態は、土帰日来だ。土曜日の午前中、その週のやり残した仕事をし、帰宅する。そして、月曜日の会議の準備やら、上司への説明書の作成のため、日曜日の午後には、仕事場に登庁するのだ。
帰宅するのにも理由がある。それは「洗濯」だ。1週間分の汚れ物をもって帰宅し、奥さんに洗濯してもらう。一日だけ家族団欒を楽しむ。妻と話をし、子供と遊ぶのが唯一の楽しみだ。子供は、お父さんは平日はいない存在なのだと思っている。
子供と戯れる体力のあるお役人はよくやっている方だ。大半は、体力の限界と睡眠不足のため、帰宅したときは、ひたすら寝るだけだ。心を病んでもおかしくはない。
深夜の会議も珍しくない。夜中の1時に、関係者が集まって、会議をすることもある。
天の声には逆らえない。種類もいろいろある。親分だったり、議員だったり。
かつて、予算要求書は手書きだった。実際に見たことがある。ある意味、いい時代だったと思う。何故なら、手書きの要求書を何度も書き換えさせることは不可能だからだ。
それが、ワープロを経て、パソコンになった。文章の修正は楽になった。要求額の修正も表計算ソフトを使えばあっという間だ。
では、予算要求作業は楽になったのか?さにあらず。文章を簡単に修正でき、要求額の修正も簡単にできるなら、出来る限りのケース検討をするようになった。財務省対策だ。
財務省や、省内の予算を握る部署からは、夜討ち朝駆けで再計算を求められる。少しも楽にならないのだ。
その間に、与野党を問わず説明を求められる。これを断ることはできない。上司も大臣も助けてはくれない。ひたすら説明する。そのための説明書類の作成をし、時間をかけて説明するのだ。
国会開会中は、国会質問対応で、毎日深夜まで答弁書の作成に追われる。期限を守らない野党の質問対応に四苦八苦する。
問題の本質は何か?政府自民党の無為無策と無責任体制以外にない。野党に問題があるのはその通りだが、それを改善できる権能を有しいているのは、政府自民党だ。

政府自民党は、問題があるのを承知していながら解決しようとしないことが問題の本質なのだ。官僚を殺しているのは、自民党だ。
政府自民党の政治家の中には、官僚出身者も多数いるだろうが、、現状の問題を解決しようと動いているとは思えない。そういう情報は、メディアから流れてこないのだ。
官僚と雖も人間なのだ。1年365日1日24時間働くことはできないのだ。
処方箋の一案は既に示した。5月9日付、拙稿「国会改革案」だ。
付け足しが少しある。中央省庁の官僚は、労働基準法の適用を除外されている。従って、一般職の国家公務員は、労働基準監督署に相談することはできないが、人事院に相談することはできる。
問題の本質の一端は、常軌を逸した長時間労働と、それに見合う給与(超過勤務手当)が実態に見合うほど支給されていないことだ。
こういう実態は、先輩から後輩に伝えられ、キャリア官僚を目指す若者が減る原因の一つになっているのだ。
地方公務員と国家公務員、一般職と特別職の違いについても、法律上の整合性をとる必要がある。問題の所在を知りながら、何も改善しようとしない、政府自民党、各省庁の高級官僚の無責任が我が国の将来を危うくしているのだ。
朝日新聞に東大卒が就職しなくなってから久しい。朝日新聞は、優秀な学生から見放されたのだ。いずれ自然淘汰されるだろう。だが、笑ってはいられない。我が国の官僚機構が、優秀な学生から見放されたなら、我が国全体が自然淘汰され、歴史からも地球上からも消滅するかもしれないのだ。放置してはならない。
<PS>
かつて、中央省庁官僚へのタクシー券配布が問題になったことがあった。だが、その背景には、ここに書いたような勤務実態があるのをメディアは報じない。
官僚殺しには、メディアも一枚噛んでいる。
以前書いたが、国家の屋台骨を支えているのは官僚なのだ。優秀な官僚を擁しているからこそ、国家は安泰なのだ。健全な勤務環境と労働に応じた給与を支給するのは政府の責任であり、その果実を受け取るのは我々国民なのだ。
キャリア官僚の人気が無いということは、亡国の兆しがあるということだ。政府自民党は、よくよく考えるべきだ。
最後に。見てきたような記事になっていますが、伝聞も入っています。ご容赦ください。
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