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中共対外強硬策の自縄自縛

仏陸軍、初めて日本で陸上演習 陸自、米海兵隊と共同訓練開始 中国の海洋進出を警戒
2021.5.11 産経ニュース
https://www.sankei.com/politics/news/210511/plt2105110034-n1.html

 陸上自衛隊とフランス陸軍、米海兵隊の共同訓練が11日、始まった。離島への上陸や市街地戦を想定し、17日までの日程で長崎県佐世保市の相浦駐屯地と、宮崎県と鹿児島県にまたがる霧島演習場で実施する。日本国内で3カ国の陸上部隊が本格的な実動訓練をするのは初めてとなる。

 記事の冒頭部分を引用した。

 日米仏3カ国陸上部隊の共同訓練は史上初だ。当然、中国を想定した訓練ということだろう。台湾や尖閣諸島への中国の武力侵攻を抑止するための訓練だ。

 仏軍は近年、中国の海洋進出に伴い、インド太平洋の安全保障に関与を深めている。今年は特に活発で、今月4日には仏海軍のフリゲート艦シュルクーフが沖縄周辺で、海上自衛隊の補給艦ましゅうと洋上補給訓練を行ったばかりだ。

 これは、フランス海軍と海上自衛隊の共同訓練だ。海上自衛隊は、クアッドやマラバールを通じて、米海軍、インド海軍そしてオーストラリア海軍との共同訓練の密度を上げている。これも中国海軍を意識してのことだ。

 今年に入って、フランス海軍、英国海軍そして小規模ながらドイツ海軍がインド太平洋において訓練を実施し、プレゼンスを高めている。これだけ自由主義陣営の海上勢力にプレゼンスを発揮されては、中国は包囲網の脅威をひしひしと感じているに違いない。

日米艦艇が中国空母「遼寧」を並走監視 今年4月、太平洋進出を牽制
2021.5.3 産経ニュース
https://www.sankei.com/politics/news/210503/plt2105030030-n1.html

 4月に沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡を往復し、東シナ海や南シナ海で動きを活発化させている中国海軍空母「遼寧」に対し、日米の艦艇が並走して監視を行い、空母群を牽制(けんせい)していたことが3日、分かった。

 こちらは、同じく産経ニュースから、5月3日の記事。中国海軍空母遼寧が、宮古海峡を通過して訓練を行ったが、日米の艦艇が監視し、牽制したことを伝えている。

 海軍や海上自衛隊の艦艇は、こういう報道を通じてしかその動向を掴むことは難しい。これらは通常「オペレーション」と呼ばれ、自衛隊にあっては統合幕僚監部の所管だ。

 海の上で、プレゼンスを発揮するとともに、互いに監視し、牽制することを日常的に行っている。その全容を国民が知ることはないが、時々こう言う報道を通じて知ることになる。
狼
 当然、当事国の当局が意図的に情報を提供するわけだ。今回これらの情報が立て続けに報道されているのを見ると、中国包囲網は着々と強化されていることがわかる。

 海上勢力は、お互いに監視し合っていることが多いので、相互の行動は明白だが。陸上部隊の訓練は、メディアによる報道以外には、その内容を知るのは困難だ。そういう意味で、フランス陸軍、米海兵隊との3カ国共同訓練のプレス発表は、明確に中国を牽制する意図を持っているということだ。

 対中国包囲網が着々と強化されつつある現在、中共当局は、安易に尖閣・台湾に侵攻することはできないだろう。安易にどころか、包囲網は強化されつつあるわけだから、侵攻は現実的ではなく、遠のきつつあると認識したほうがいい。

 中共の戦狼外交の賜物だ。習近平は、外交が下手糞なのだ。鄧小平の遺訓「韜光養晦」を墨守していれば、こういう結果を招くことはまだまだ先のことだっただろう。

 だが、中共の専制体制を考えると、今更対外強硬姿勢を改めることは難しいだろう。アラスカでの米中外相会談で、中共の楊 潔篪(ようけつち)政治局委員の暴言とも思える発言がそれを象徴している。

 対外的に弱腰とみられる言動は、地位を怪しくするのだ。党内から批判され、場合によっては失脚の恐れがあるからだ。専制政治の弱点というべきだろう。そういう意味では、民主主義体制は、選挙による政治権力の交代によって、外交姿勢が変わることがあり、逆説的ながら柔軟性を持っていると言えよう。

 中共の外交と軍事的示威行為は、中共の政策的自由度を益々狭めている。大日本帝国が、軍部に引きずられて太平洋戦争に突入したように、中国共産党は、習近平の対外強硬策に引きずられて、西側諸国との対決に突入しつつあるというのが、現状だと思う。

 作用は反作用を生み出し、自由で開かれたインド太平洋構想は、中共の対外強硬策を迎えて、益々強化されつつある。中共は狼狽えているに違いない。敵失は、日本国の国益だ。

<PS>
 中原に覇を唱えるのが、支那の歴史だった。

 覇を唱えるのは、漢民族だけではなく、モンゴルや満州族などの遊牧民も支那を制覇した。

 だが、清末期から中華人民共和国建国迄の歴史は、支那の民にとって、屈辱以外の何物でもなかっただろう。

 彼らの屈辱感は、新疆ウィグル自治区、チベットの併合を引き起こし、九段線を自国領土と主張する現在の中国につながっている。彼らに国境の概念はなく、あるのは版図だ。

 だが、地球上の歴史は、基本的に版図だ。未来永劫変化のない国境など存在したことはない。それは現在も変わらず、これから先も変わることはないだろう。

 そういう意味では、「わが国固有の領土」という概念は、嘲笑の対象でしかない。領土領海は、実効支配する以外の主張の根拠はないのだ。

 北方領土も竹島も日本の固有の領土ではない。実力で実効支配しなければ領土ではないのだ。これが冷厳なる現実だ。古文書に記されているとか、そんな甘い認識で領土領海を守れるわけではないのだ。

 わが国固有の領土を唱えるなら、実力の裏付けが必要であると、学校で教える必要がある。それをしないから、「我が国固有の領土」と唱えて誰も疑問を持たないのだ。

 そんな訳ないだろ。現実世界を教えない教育は、甘ちゃん日本人を拡大再生産して恥じることが無いのだ・戦前の日本人はある意味大人だった。戦っていたからだ。

 今の日本人に戦って領土を守り、回復する気概があるのか、甚だ疑問だ。
 
 
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