麻生氏、台湾有事「日米で防衛」発言が波紋 台湾「歓迎する」立場示す 中国「強烈な不満と断固たる反対」表明
2021.7.7 ZAKZAK
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/210707/pol2107070004-n1.html
台湾含む安全保障、米報道官は「日本との連携を真剣に考えている」
2021/07/07 10:40 読売新聞オンライン
https://www.yomiuri.co.jp/world/20210707-OYT1T50131/
麻生太郎副総理兼財務相が講演で、「台湾で大きな問題が起きれば『(集団的自衛権行使を可能とする安全保障関連法の)存立危機事態に関係する』と言ってもおかしくない。日米で台湾を防衛しなければならない」と語ったとZAKZAKが伝えている。
台湾有事は、日本有事であるという認識を示したものだ。それ自体は、真新しいものではないので、論評するに値しないが、語ったのが、政府ナンバーツー・副総理の麻生財務大臣だということと、緊張が高まりつつある台湾問題であることが特筆すべきことだ。
そして、政府広報を与る加藤官房長官は、仮定の話なのでコメントは控える、と述べている。麻生さんのことなので、内閣官房と事前の調整を行ったとは考えにくいので、思ったことをそのままストレートに語ったのであろう。
麻生副総理の考えは、日本政府の危機感を正直に表している。そういう意味では歓迎したい。日米同盟が台湾を見殺しにすれば、自由民主主義諸国の結束が崩れ、米国の世界戦略は破綻する可能性がある。
案の定、中国は速やかに反応した。
一方、中国外務省の趙立堅報道官は同日の記者会見で、「中日関係の政治的な基礎を損なう」「強烈な不満と断固たる反対」などと表明した。
中共で最も有能な官僚、趙立堅報道官は今日も快調だ。習近平主席はご満悦だろう。
さて、主題は米国だ。
米国防総省のジョン・カービー報道官は6日の記者会見で、麻生副総理が、中国が台湾に侵攻した場合、限定的な集団的自衛権を行使し、日米共同で台湾防衛を行う可能性があると発言したことについては、「日本政府に聞いてほしい」としてコメントを避けた。
米国家安全保障会議(NSC)インド太平洋調整官のカート・キャンベル氏は6日の講演で、「台湾との非公式の強固な関係を重視するが、台湾の独立は支持しない」と語った。台湾に関する中国の立場を認識するという「一つの中国」政策の枠内で、台湾との関係を強化する考えを示したものだ。
日本政府は、台湾有事は日本有事だ、とストレートに言っているが、米国は異なる。
国務省の報道官は、日米共同で台湾を防衛する可能性があるという麻生副総理の発言について、日本政府に聞いてほしいと述べ、インド太平洋調整官は、「台湾の独立を支持しない。一つの中国政策に変更はない」と述べている。
米国務省担当者のこの発言をどう捉えるべきか。
一つの中国という政策は、表向き変更されていない。それは事実だ。おそらく、中国を刺激したくないと、米国は考えているということだ。では、米国は、中国の脅威を前に、弱腰になって、台湾を見捨てようと思っているのだろうか?
それはない。台湾は、自由、民主主義、法治と言った基本的価値観を共有する西側陣営だからだ。だからと言って、今すぐ、中国と事を構えようとも考えていない。だから「日本政府に聞いてほしい」のであり、台湾の独立を支持しないのだ。
つまり、いずれ中国と事を構える可能性は否定できない。だが、その時期は今ではない。適切な時期が来れば、武力を行使してでも、中国の覇権願望を粉砕する、と考えているのは間違いないだろう。
このあたりが、覇権国の面目躍如といったところだろうと酒楽は思う。ローマ帝国の後継と言えば、大英帝国であり、アメリカ合衆国だというのが大方の認識だろう。それは何故かというと、思考が戦略的だからだ。
大日本帝国が、自分の立ち位置もよく考えず、偏狭な考えで国益を追求した結果が、敗戦だ。以前も言及したが、日露戦争後における満州権益は、米国と分かち合うべきだったのだ。小村寿太郎の狭隘な考え方で、米国の共同経営要求を退けたことにより、米国を敵にまわし、大東亜戦争の敗北につながったのだ。
現在も、敗戦の足かせがある。それは、大日本帝国が稚拙であった証だ。そして、米帝が老獪な証拠だ。
何故なら、大東亜戦争を始めたのは大日本帝国だからだ。米国は、大日本帝国の宣戦布告を受け、しかも卑怯な奇襲を受け、やむなく受けて立ったのだ。
当然、負けた大日本帝国に罰が与えられるのは目に見えている。こういうのを覇権国家の複眼的思考と言おうか、戦略的思考とでもいうべきか、一枚も二枚も上手なのだ。
米帝は、常に自国が正義であるという立場を維持することを最優先している。その方が、戦後処理が有利だからだ。そのためには、多少の戦術的不利も甘んじて受け入れるのだ。
一つの中国というのは、米国と中国の約束である。それを米国は、自ら破るつもりはないと言っているのである。弱腰だからではないのだ。中国との約束を破れば、米国が不利になるから、破るとは口が裂けても言えないのだ。
では、最後までその約束に拘泥し、台湾を見殺しにするのだろうか?それはない。約束を守ったうえで、卑怯者中国を演出するか、中国が約束を破るように仕向けるか、いずれにしても、武力行使に至るまでの道筋が大事なのだ。
だから、ウィグルを非難し、香港を非難し、サイバー攻撃を非難し、南シナ海を非難し、技術窃取を非難し、中国の悪事を批判しているのだ。軍事衝突が始まった時には、あらかた戦いの帰趨は決まっているのだ。米国の勝利に。そのために、前段階として外交戦を演じているのだ。
日本は、単線思考だから、単刀直入に、台湾有事は日本有事だ、日米共同で台湾を守る、と馬鹿正直に語るのだ。米国から見れば、いい迷惑だろう。せっかく悪役中国を演じさせようと、いろいろお膳立てしているのに、日本がホントのことを言うものだから、ぶち壊しだ、などと米国務省は考えているだろう。
と酒楽は思っている。日本は、米国のやり方をよく見ておくべきだ。一つ一つの行動に意味があり、遠い将来を見据えた布石を打っているのだ、米国は。囲碁は戦略的ゲームだとよく言われる。それは、何十手か先に起こるであろう戦いに備えて石を打つからだ。戦いに至って初めて、その石の価値が光り輝くように考えて打つのだ。

米国も同じだ。それこそあらゆる可能性を考えて、米国が有利に、中国が不利になるようにケースを想定し、戦略を考え、じわじわと中国を真綿で締め始めているのだ。
志那大陸で四千年戦ってきた志那もそれは理解しているだろう。だが、一党独裁の中共に柔軟な国家運営は困難だ。
中国共産党結党100周年で、習近平は拳を振り上げた。振り上げた拳を下げることは敵わない。下げれば、共産党内部の政敵が習を失脚に追い込み、彼の命はなくなるだろう。それが独裁者と独裁国家の宿命だ。
すでに、米帝の術中に嵌っていると言っていいだろう。大日本帝国が真珠湾奇襲に導かれたように、中華人民共和国も敗戦に向かってひた走っている。酒楽にはそう見える。
だから、黙って、主役の動きをよく見ておけと言っているのだ。脇役には、脇役の役目があるのだ。
大事なことを言うのを忘れていた。麻生さん、そこまで言うなら、台湾有事で、日本国が敗戦の憂き目を見ないように、防衛費を倍増するんだろうね?麻生さん?わかってる?菅総理に聞かれてるでしょ?自衛隊が勝てるように、少なくとも負けないだけの防衛費を計上してくださいと、言われてるよね?
昨日、日韓議連や自民党幹事長の発言を紹介したが、予想に反して韓国メディアも韓国政府もおとなしい。どうしたムン君?まさか日韓首脳会談を諦めたわけじゃないだろうね?せっかく、幹事長が招待すると言ってるんだから、訪日して、日韓首脳会談を開催したいと、日本政府に通告した、くらいの発言を期待していたんだけどな。このままだと日本政府に無視されて、ますます支持率が下がってしまうよ。
覇権国アメリカ合衆国はこうあってほしいという酒楽の願望です。どうもバイデン政権の本質が露呈している。立場が逆転し、アメリカがヘタレないように、日本が叱咤激励している、合衆国を。これが構図なのかもしれない。
もしそうなら、なかなか厳しい局面が訪れるかもしれない。覚醒せよ日本人。
売電の奥様がオリンピックに来日されるようですね。ご夫婦の映像がテレビで紹介されていましたが、売電はよろよろして、目はうつろ。大丈夫なのか?アメリカの有権者は本当にこのようなよぼよぼ爺さんを大統領にしたいと考えたのか?アメリカの内政に口出してもしょうがないけど、世界最強、日米同盟の相手方がこれだと、心配になるな。
2021.7.7 ZAKZAK
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台湾含む安全保障、米報道官は「日本との連携を真剣に考えている」
2021/07/07 10:40 読売新聞オンライン
https://www.yomiuri.co.jp/world/20210707-OYT1T50131/
麻生太郎副総理兼財務相が講演で、「台湾で大きな問題が起きれば『(集団的自衛権行使を可能とする安全保障関連法の)存立危機事態に関係する』と言ってもおかしくない。日米で台湾を防衛しなければならない」と語ったとZAKZAKが伝えている。
台湾有事は、日本有事であるという認識を示したものだ。それ自体は、真新しいものではないので、論評するに値しないが、語ったのが、政府ナンバーツー・副総理の麻生財務大臣だということと、緊張が高まりつつある台湾問題であることが特筆すべきことだ。
そして、政府広報を与る加藤官房長官は、仮定の話なのでコメントは控える、と述べている。麻生さんのことなので、内閣官房と事前の調整を行ったとは考えにくいので、思ったことをそのままストレートに語ったのであろう。
麻生副総理の考えは、日本政府の危機感を正直に表している。そういう意味では歓迎したい。日米同盟が台湾を見殺しにすれば、自由民主主義諸国の結束が崩れ、米国の世界戦略は破綻する可能性がある。
案の定、中国は速やかに反応した。
一方、中国外務省の趙立堅報道官は同日の記者会見で、「中日関係の政治的な基礎を損なう」「強烈な不満と断固たる反対」などと表明した。
中共で最も有能な官僚、趙立堅報道官は今日も快調だ。習近平主席はご満悦だろう。
さて、主題は米国だ。
米国防総省のジョン・カービー報道官は6日の記者会見で、麻生副総理が、中国が台湾に侵攻した場合、限定的な集団的自衛権を行使し、日米共同で台湾防衛を行う可能性があると発言したことについては、「日本政府に聞いてほしい」としてコメントを避けた。
米国家安全保障会議(NSC)インド太平洋調整官のカート・キャンベル氏は6日の講演で、「台湾との非公式の強固な関係を重視するが、台湾の独立は支持しない」と語った。台湾に関する中国の立場を認識するという「一つの中国」政策の枠内で、台湾との関係を強化する考えを示したものだ。
日本政府は、台湾有事は日本有事だ、とストレートに言っているが、米国は異なる。
国務省の報道官は、日米共同で台湾を防衛する可能性があるという麻生副総理の発言について、日本政府に聞いてほしいと述べ、インド太平洋調整官は、「台湾の独立を支持しない。一つの中国政策に変更はない」と述べている。
米国務省担当者のこの発言をどう捉えるべきか。
一つの中国という政策は、表向き変更されていない。それは事実だ。おそらく、中国を刺激したくないと、米国は考えているということだ。では、米国は、中国の脅威を前に、弱腰になって、台湾を見捨てようと思っているのだろうか?
それはない。台湾は、自由、民主主義、法治と言った基本的価値観を共有する西側陣営だからだ。だからと言って、今すぐ、中国と事を構えようとも考えていない。だから「日本政府に聞いてほしい」のであり、台湾の独立を支持しないのだ。
つまり、いずれ中国と事を構える可能性は否定できない。だが、その時期は今ではない。適切な時期が来れば、武力を行使してでも、中国の覇権願望を粉砕する、と考えているのは間違いないだろう。
このあたりが、覇権国の面目躍如といったところだろうと酒楽は思う。ローマ帝国の後継と言えば、大英帝国であり、アメリカ合衆国だというのが大方の認識だろう。それは何故かというと、思考が戦略的だからだ。
大日本帝国が、自分の立ち位置もよく考えず、偏狭な考えで国益を追求した結果が、敗戦だ。以前も言及したが、日露戦争後における満州権益は、米国と分かち合うべきだったのだ。小村寿太郎の狭隘な考え方で、米国の共同経営要求を退けたことにより、米国を敵にまわし、大東亜戦争の敗北につながったのだ。
現在も、敗戦の足かせがある。それは、大日本帝国が稚拙であった証だ。そして、米帝が老獪な証拠だ。
何故なら、大東亜戦争を始めたのは大日本帝国だからだ。米国は、大日本帝国の宣戦布告を受け、しかも卑怯な奇襲を受け、やむなく受けて立ったのだ。
当然、負けた大日本帝国に罰が与えられるのは目に見えている。こういうのを覇権国家の複眼的思考と言おうか、戦略的思考とでもいうべきか、一枚も二枚も上手なのだ。
米帝は、常に自国が正義であるという立場を維持することを最優先している。その方が、戦後処理が有利だからだ。そのためには、多少の戦術的不利も甘んじて受け入れるのだ。
一つの中国というのは、米国と中国の約束である。それを米国は、自ら破るつもりはないと言っているのである。弱腰だからではないのだ。中国との約束を破れば、米国が不利になるから、破るとは口が裂けても言えないのだ。
では、最後までその約束に拘泥し、台湾を見殺しにするのだろうか?それはない。約束を守ったうえで、卑怯者中国を演出するか、中国が約束を破るように仕向けるか、いずれにしても、武力行使に至るまでの道筋が大事なのだ。
だから、ウィグルを非難し、香港を非難し、サイバー攻撃を非難し、南シナ海を非難し、技術窃取を非難し、中国の悪事を批判しているのだ。軍事衝突が始まった時には、あらかた戦いの帰趨は決まっているのだ。米国の勝利に。そのために、前段階として外交戦を演じているのだ。
日本は、単線思考だから、単刀直入に、台湾有事は日本有事だ、日米共同で台湾を守る、と馬鹿正直に語るのだ。米国から見れば、いい迷惑だろう。せっかく悪役中国を演じさせようと、いろいろお膳立てしているのに、日本がホントのことを言うものだから、ぶち壊しだ、などと米国務省は考えているだろう。
と酒楽は思っている。日本は、米国のやり方をよく見ておくべきだ。一つ一つの行動に意味があり、遠い将来を見据えた布石を打っているのだ、米国は。囲碁は戦略的ゲームだとよく言われる。それは、何十手か先に起こるであろう戦いに備えて石を打つからだ。戦いに至って初めて、その石の価値が光り輝くように考えて打つのだ。

米国も同じだ。それこそあらゆる可能性を考えて、米国が有利に、中国が不利になるようにケースを想定し、戦略を考え、じわじわと中国を真綿で締め始めているのだ。
志那大陸で四千年戦ってきた志那もそれは理解しているだろう。だが、一党独裁の中共に柔軟な国家運営は困難だ。
中国共産党結党100周年で、習近平は拳を振り上げた。振り上げた拳を下げることは敵わない。下げれば、共産党内部の政敵が習を失脚に追い込み、彼の命はなくなるだろう。それが独裁者と独裁国家の宿命だ。
すでに、米帝の術中に嵌っていると言っていいだろう。大日本帝国が真珠湾奇襲に導かれたように、中華人民共和国も敗戦に向かってひた走っている。酒楽にはそう見える。
だから、黙って、主役の動きをよく見ておけと言っているのだ。脇役には、脇役の役目があるのだ。
大事なことを言うのを忘れていた。麻生さん、そこまで言うなら、台湾有事で、日本国が敗戦の憂き目を見ないように、防衛費を倍増するんだろうね?麻生さん?わかってる?菅総理に聞かれてるでしょ?自衛隊が勝てるように、少なくとも負けないだけの防衛費を計上してくださいと、言われてるよね?
昨日、日韓議連や自民党幹事長の発言を紹介したが、予想に反して韓国メディアも韓国政府もおとなしい。どうしたムン君?まさか日韓首脳会談を諦めたわけじゃないだろうね?せっかく、幹事長が招待すると言ってるんだから、訪日して、日韓首脳会談を開催したいと、日本政府に通告した、くらいの発言を期待していたんだけどな。このままだと日本政府に無視されて、ますます支持率が下がってしまうよ。
覇権国アメリカ合衆国はこうあってほしいという酒楽の願望です。どうもバイデン政権の本質が露呈している。立場が逆転し、アメリカがヘタレないように、日本が叱咤激励している、合衆国を。これが構図なのかもしれない。
もしそうなら、なかなか厳しい局面が訪れるかもしれない。覚醒せよ日本人。
売電の奥様がオリンピックに来日されるようですね。ご夫婦の映像がテレビで紹介されていましたが、売電はよろよろして、目はうつろ。大丈夫なのか?アメリカの有権者は本当にこのようなよぼよぼ爺さんを大統領にしたいと考えたのか?アメリカの内政に口出してもしょうがないけど、世界最強、日米同盟の相手方がこれだと、心配になるな。
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