弾の捜索の続きです。弾の捜索は、楽しい話ではないですが、ご容赦を。
広い演習場のとある領域、が弾を紛失した地域だということです。隊員は、横一列になって、進みます。地面を見ながら。
するとですね、戦車とか、装甲車とかが走った跡があったりするわけです。戦車は、30~50トンの重量があります。キャタピラです。そういう重装甲車が走った跡は、地面が押しつぶされて、キャタピラの軌跡が残っているのです。
嫌な予感がするでしょ?もしかして、弾が戦車に押しつぶされているかも?地面に深くめり込んでいたら・・・。そう思いますよね。それは悪夢です。
次。防御陣地で失くしたようです。防御陣地って、穴を掘る訳です。隊員さんが。掘ったら埋めます。これも嫌な予感がするでしょ?
悪夢は現実になるのです。「穴を掘り返して探せ!」中隊長の無慈悲な号令が響き渡るのです。さっきまで守っていた陣地は、きれいに埋められて、次の訓練に支障が無いように、整地されています。そこをもう一度掘れと(°_°)仕方がないので掘ります(;_;)
失くした後、雨が降っていることもあります。雨?嫌な予感がするでしょ?捜索地域に到着すると、雨で地面がぬかるんでいます。一面泥水に覆われている箇所も多数あるのです。ここを探せと(゚д゚)探します(T_T)
まあこういった悲劇があちこちで起きているわけです。やらされる方はたまったものではありませんが、命令する方もたまったものではありません。命ずる中隊長にも上官がいます。連隊長が。連隊長は鬼の形相で中隊長に命ずるのです。「絶対に見つけろ」と(`o´)
何故って?連隊長にも上官がいるからです。師団長が。師団長ももっとすごい形相で「探せ、そしてて見つけろ」という訳です
(♯`∧´)。
師団長の後ろには、方面総監が「今か、今か」と発見の報告を待っているのです。(*`皿´*)ノ
そして総監の後ろには…。
早ければ数時間後、遅ければ数日後、「発見!」という報告が届くわけです♪
さて、ここからが結論です。確かに抑止力向上につながるでしょう。でもですね、自衛隊は、弾を捜索するために存在するのではありません。弾を紛失してはならないのは当然です。でも、そのために1個師団を動員して、数日かけて捜索するほど重要なことなのかと?
えっ、今まで言ってきたことと違う?そうです。自衛隊は、それほど暇ではありません。それでなくても訓練に充当できる時間は限られているのです。
では何故そこまでして捜索するのかと言えば、国民に対する責任です。あるいは納税者に対すると言ってもいいかもしれません。国費で活動している自衛隊は、ゆえなく物品を無くしてはならないのです。当然すぎるくらい当然です。
そこまでして捜索する別の理由もあります。メディアが格好の材料として自衛隊を攻撃するからです。そりゃ、失くした事実は厳然としてあり、捜索して回収するのは当たり前です。
では、これまでは、数日くらいの単位で発見されてきましたが、1週間、2週間、1か月経過しても発見できなかった場合はどうでしょう?それでも捜索させますか?
これは、判断基準の問題です。自衛隊が国の組織であり、自衛隊法、物品管理法、会計法を順守しなければならないからです。
仮に数か月、師団規模で捜索する事態を考えれば、事態の深刻さが理解できるでしょうか。
陸自ではなく、海上自衛隊ならどうでしょう。間違えて武器弾薬を海上で紛失したとしましょう。海に落ちた可能性があると。海上自衛隊も全力で捜索するでしょう。数か月捜索するとして、訓練やオペレーションに重大な穴が空くはずです。
これは、国の安全保障に直結します。そういうことなのです。ことは、弾一発の捜索ではないのです。捜索するのは当然としても、どこかで線引きをする必要があると酒楽は思うのです。自衛隊は、弾を捜索するために存在するわけではないからです。
現状は、弾の捜索至上主義なのです。危険です。まあ、当事者の責任が問われるので、こうなるのでしょうが、国家の安全を考えると、捜索に全力を傾けるのは、本末転倒なのではないかと酒楽は思います。
期限を設けるべきでしょうね。闇雲に捜索するのには反対です。
酒楽が若い頃。
訓練後、ソイツが「薬莢がありません」
一同無言。
教官「探せヽ(#`_つ´)ノ
30分後。「あった!」
一同「やったー!。
見つけた隊員「けど随分古いな・・・」
すると一同がよってたかってソイツを羽交い絞めにし、口をふさいで
「馬鹿やろ、古くてもいいんだ、あれば、余計なこと言うな」
教官、ありました♪
おっそうか、撤収!
訓練は無事終わったのでした。
まあ、こんなやり取りがありました。交付された空砲は新品。当然、空薬莢も新品なので、金ぴかに光っている筈です。でも見つかったのは、茶色に変色した見るからに古そうな空薬莢…。でもこれでいいのです。員数さえ合えば♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪
自衛隊の現場はこんなもんで、つらいことも笑ってすましてしまうのです♪
広い演習場のとある領域、が弾を紛失した地域だということです。隊員は、横一列になって、進みます。地面を見ながら。
するとですね、戦車とか、装甲車とかが走った跡があったりするわけです。戦車は、30~50トンの重量があります。キャタピラです。そういう重装甲車が走った跡は、地面が押しつぶされて、キャタピラの軌跡が残っているのです。
嫌な予感がするでしょ?もしかして、弾が戦車に押しつぶされているかも?地面に深くめり込んでいたら・・・。そう思いますよね。それは悪夢です。
次。防御陣地で失くしたようです。防御陣地って、穴を掘る訳です。隊員さんが。掘ったら埋めます。これも嫌な予感がするでしょ?
悪夢は現実になるのです。「穴を掘り返して探せ!」中隊長の無慈悲な号令が響き渡るのです。さっきまで守っていた陣地は、きれいに埋められて、次の訓練に支障が無いように、整地されています。そこをもう一度掘れと(°_°)仕方がないので掘ります(;_;)
失くした後、雨が降っていることもあります。雨?嫌な予感がするでしょ?捜索地域に到着すると、雨で地面がぬかるんでいます。一面泥水に覆われている箇所も多数あるのです。ここを探せと(゚д゚)探します(T_T)
まあこういった悲劇があちこちで起きているわけです。やらされる方はたまったものではありませんが、命令する方もたまったものではありません。命ずる中隊長にも上官がいます。連隊長が。連隊長は鬼の形相で中隊長に命ずるのです。「絶対に見つけろ」と(`o´)
何故って?連隊長にも上官がいるからです。師団長が。師団長ももっとすごい形相で「探せ、そしてて見つけろ」という訳です
(♯`∧´)。
師団長の後ろには、方面総監が「今か、今か」と発見の報告を待っているのです。(*`皿´*)ノ
そして総監の後ろには…。
早ければ数時間後、遅ければ数日後、「発見!」という報告が届くわけです♪
さて、ここからが結論です。確かに抑止力向上につながるでしょう。でもですね、自衛隊は、弾を捜索するために存在するのではありません。弾を紛失してはならないのは当然です。でも、そのために1個師団を動員して、数日かけて捜索するほど重要なことなのかと?
えっ、今まで言ってきたことと違う?そうです。自衛隊は、それほど暇ではありません。それでなくても訓練に充当できる時間は限られているのです。
では何故そこまでして捜索するのかと言えば、国民に対する責任です。あるいは納税者に対すると言ってもいいかもしれません。国費で活動している自衛隊は、ゆえなく物品を無くしてはならないのです。当然すぎるくらい当然です。
そこまでして捜索する別の理由もあります。メディアが格好の材料として自衛隊を攻撃するからです。そりゃ、失くした事実は厳然としてあり、捜索して回収するのは当たり前です。
では、これまでは、数日くらいの単位で発見されてきましたが、1週間、2週間、1か月経過しても発見できなかった場合はどうでしょう?それでも捜索させますか?
これは、判断基準の問題です。自衛隊が国の組織であり、自衛隊法、物品管理法、会計法を順守しなければならないからです。
仮に数か月、師団規模で捜索する事態を考えれば、事態の深刻さが理解できるでしょうか。
陸自ではなく、海上自衛隊ならどうでしょう。間違えて武器弾薬を海上で紛失したとしましょう。海に落ちた可能性があると。海上自衛隊も全力で捜索するでしょう。数か月捜索するとして、訓練やオペレーションに重大な穴が空くはずです。
これは、国の安全保障に直結します。そういうことなのです。ことは、弾一発の捜索ではないのです。捜索するのは当然としても、どこかで線引きをする必要があると酒楽は思うのです。自衛隊は、弾を捜索するために存在するわけではないからです。
現状は、弾の捜索至上主義なのです。危険です。まあ、当事者の責任が問われるので、こうなるのでしょうが、国家の安全を考えると、捜索に全力を傾けるのは、本末転倒なのではないかと酒楽は思います。
期限を設けるべきでしょうね。闇雲に捜索するのには反対です。
酒楽が若い頃。
訓練後、ソイツが「薬莢がありません」
一同無言。
教官「探せヽ(#`_つ´)ノ
30分後。「あった!」
一同「やったー!。
見つけた隊員「けど随分古いな・・・」
すると一同がよってたかってソイツを羽交い絞めにし、口をふさいで
「馬鹿やろ、古くてもいいんだ、あれば、余計なこと言うな」
教官、ありました♪
おっそうか、撤収!
訓練は無事終わったのでした。
まあ、こんなやり取りがありました。交付された空砲は新品。当然、空薬莢も新品なので、金ぴかに光っている筈です。でも見つかったのは、茶色に変色した見るからに古そうな空薬莢…。でもこれでいいのです。員数さえ合えば♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪
自衛隊の現場はこんなもんで、つらいことも笑ってすましてしまうのです♪
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