日米豪印、共同訓練実施へ 中国の海洋進出けん制
2021/8/3 07:15 産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20210803-M5S2X6OWYJPXJOAP6BVODMZ6MM/
日米印が毎年行っている共同訓練に、去年に引き続き豪州が参加するようだ。場所は、昨年はベンガル湾とアラビア海で行われたが、今年は、西太平洋で行われるようだ。
視点は二つある。一つは、インドが中国の脅威に本格的に目覚めたということ。二つ目は、クアッドをはじめとする対中軍事包囲網が着々と構築されつつあること。この二つだ。
インドは、従来パキスタンを仮想敵とし、そのため陸軍の兵力を対パキスタン用に配置してきた。それが最近、配置を対中国を念頭に変更したらしい。きっかけは、恐らく印中国境紛争だろう。中国側の越境と挑発を引き金にして、紛争が勃発し、印中双方に死者が出たが、インドの被害のほうが大きかった。
その後、インドの紛争地域への輸送路整備努力を中国が妨害したことが、インドの戦略体制変更の引き金になったようだ。
「皇帝」習氏が見せた危険な予兆 E・ルトワック氏
2021/8/3 07:00 産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20210803-6W27EUI5VROK3EHMKTSFKCKL6Y/
こちらは、ルトワック氏の中国に対する論評で、すこぶる示唆に富む内容なのだが、有料記事なのですべてを紹介することはできないが、この記事の中で一つ気になることがあった。
それは、件の印中国境紛争の片方の主役、中国軍西部戦区隷下の陸軍司令官だった徐起零氏が、西部戦区司令官に最近突然昇格したことだと述べている。以下該当部分を紹介する。
「徐氏は昨年6月、中国とインドが国境を争うヒマラヤ山岳地帯で中印両軍が衝突し、インド側に複数の死者が出た事件で中国軍を指揮する立場にあった。
徐氏は自身の判断で部隊を前進させて事件を引き起こし、インド兵を殺害した。徐氏は罰せられないどころか、上将に昇進し、戦区司令官の座に就いた。
習氏が全軍に発したメッセージは、相手が日本人であれ誰であれ事件を起こして相手を死亡させれば昇進するということだ。(以下略)
アンダーライン部分が、ルトワック氏の私的な見解なのか、中共の公的見解なのは不明だ。
だが、徐氏が昇進したことは事実だと思われる。危険なことだ。やはり中国は古代国家のままだ。通常、中央からの命令の無いままに軍を動かすことはできない。西側各国は、シビリアンコントロールを徹底し、軍の暴走を抑えている。
だが中共は違うようだ。あろうことか、勝手に軍を動かしたにもかかわらず、昇進しているのだ。

マラバール2020 海上自衛隊HPより引用
それとも事前に中央軍事委員会の承認を得ていたのだろうか。そこは不明なので、アンダーライン部分の真贋については、酒楽の意見は留保したい。
いずれにしても、日本ならば懲戒免職でもおかしくない軍の暴走を昇進という形で称賛した中国共産党と中央軍事委員会は不気味である。尖閣諸島のせめぎ合いで、海上保安庁に人的被害が生じる可能性を否定できないからだ。
海上保安庁長官と雖も、国土交通大臣の許可なく武力を行使はできないだろう。ましてや、反日公明党所属の大臣だ。海保隊員の安全など考えているとは思えない。
さて、二つ目は、クアッドをはじめとする対中軍事包囲網が着々と構築されつつあることだ。従来、日米印の共同訓練マラバールは、3か国による共同訓練である。豪州は、昨年久しぶりにマラバールに招待された。今年で2年連続となる。
豪州の訓練参加に慎重だったのは、インドである。だが2年連続でマラバールに豪州を招待したようだ。インドの本気度が窺える。同時に対中包囲網の主人公アメリカ合衆国も本気だということだ。
フランス、ドイツ、オランダなどが旗を立てようとしている。イギリスは本気だ。間もなく空母クイーン・エリザベスがが極東に回航される。
先日配信したF-22の訓練が西太平洋で行われる。これだけあからさまに軍事的プレッシャーをかけられて、人民解放軍は、じっとしているのだろうか?印中国境紛争と同じように、人民解放軍の勇者が独断専行する義挙はないのか?
だがインド一国ではない日米豪印、あるいはこれに英国が加わって、日米英豪印ともなれば、簡単に暴発するわけにもいかないか。
ただ中国共産党も、人民解放軍も黙っていられるのだろうか?最前線で暴発するのではないだろうか?あってもおかしくはない。
同じように米国も考えているはずだ。その場合の対応についても、米国務省と国防総省は打ち合わせを終えていることだろう。それは覇権国家にとっては当たり前のことだ。
F-22の西太平洋での訓練と言い、マラバールと言い、全てが政戦略の統一されたものを前提に行っていると思われる。人民解放軍の暴発は、米国から見れば、飛んで火にいる夏の虫だろう。
果たして昇進という餌を目の前に、人民解放軍は、黙っていられるか。暴発すれば、習近平の餌は、国を亡ぼす弔鐘となるかもしれない。そしてそれは米国が望むところだ。もちろん我が国も。
2021/8/3 07:15 産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20210803-M5S2X6OWYJPXJOAP6BVODMZ6MM/
日米印が毎年行っている共同訓練に、去年に引き続き豪州が参加するようだ。場所は、昨年はベンガル湾とアラビア海で行われたが、今年は、西太平洋で行われるようだ。
視点は二つある。一つは、インドが中国の脅威に本格的に目覚めたということ。二つ目は、クアッドをはじめとする対中軍事包囲網が着々と構築されつつあること。この二つだ。
インドは、従来パキスタンを仮想敵とし、そのため陸軍の兵力を対パキスタン用に配置してきた。それが最近、配置を対中国を念頭に変更したらしい。きっかけは、恐らく印中国境紛争だろう。中国側の越境と挑発を引き金にして、紛争が勃発し、印中双方に死者が出たが、インドの被害のほうが大きかった。
その後、インドの紛争地域への輸送路整備努力を中国が妨害したことが、インドの戦略体制変更の引き金になったようだ。
「皇帝」習氏が見せた危険な予兆 E・ルトワック氏
2021/8/3 07:00 産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20210803-6W27EUI5VROK3EHMKTSFKCKL6Y/
こちらは、ルトワック氏の中国に対する論評で、すこぶる示唆に富む内容なのだが、有料記事なのですべてを紹介することはできないが、この記事の中で一つ気になることがあった。
それは、件の印中国境紛争の片方の主役、中国軍西部戦区隷下の陸軍司令官だった徐起零氏が、西部戦区司令官に最近突然昇格したことだと述べている。以下該当部分を紹介する。
「徐氏は昨年6月、中国とインドが国境を争うヒマラヤ山岳地帯で中印両軍が衝突し、インド側に複数の死者が出た事件で中国軍を指揮する立場にあった。
徐氏は自身の判断で部隊を前進させて事件を引き起こし、インド兵を殺害した。徐氏は罰せられないどころか、上将に昇進し、戦区司令官の座に就いた。
習氏が全軍に発したメッセージは、相手が日本人であれ誰であれ事件を起こして相手を死亡させれば昇進するということだ。(以下略)
アンダーライン部分が、ルトワック氏の私的な見解なのか、中共の公的見解なのは不明だ。
だが、徐氏が昇進したことは事実だと思われる。危険なことだ。やはり中国は古代国家のままだ。通常、中央からの命令の無いままに軍を動かすことはできない。西側各国は、シビリアンコントロールを徹底し、軍の暴走を抑えている。
だが中共は違うようだ。あろうことか、勝手に軍を動かしたにもかかわらず、昇進しているのだ。

マラバール2020 海上自衛隊HPより引用
それとも事前に中央軍事委員会の承認を得ていたのだろうか。そこは不明なので、アンダーライン部分の真贋については、酒楽の意見は留保したい。
いずれにしても、日本ならば懲戒免職でもおかしくない軍の暴走を昇進という形で称賛した中国共産党と中央軍事委員会は不気味である。尖閣諸島のせめぎ合いで、海上保安庁に人的被害が生じる可能性を否定できないからだ。
海上保安庁長官と雖も、国土交通大臣の許可なく武力を行使はできないだろう。ましてや、反日公明党所属の大臣だ。海保隊員の安全など考えているとは思えない。
さて、二つ目は、クアッドをはじめとする対中軍事包囲網が着々と構築されつつあることだ。従来、日米印の共同訓練マラバールは、3か国による共同訓練である。豪州は、昨年久しぶりにマラバールに招待された。今年で2年連続となる。
豪州の訓練参加に慎重だったのは、インドである。だが2年連続でマラバールに豪州を招待したようだ。インドの本気度が窺える。同時に対中包囲網の主人公アメリカ合衆国も本気だということだ。
フランス、ドイツ、オランダなどが旗を立てようとしている。イギリスは本気だ。間もなく空母クイーン・エリザベスがが極東に回航される。
先日配信したF-22の訓練が西太平洋で行われる。これだけあからさまに軍事的プレッシャーをかけられて、人民解放軍は、じっとしているのだろうか?印中国境紛争と同じように、人民解放軍の勇者が独断専行する義挙はないのか?
だがインド一国ではない日米豪印、あるいはこれに英国が加わって、日米英豪印ともなれば、簡単に暴発するわけにもいかないか。
ただ中国共産党も、人民解放軍も黙っていられるのだろうか?最前線で暴発するのではないだろうか?あってもおかしくはない。
同じように米国も考えているはずだ。その場合の対応についても、米国務省と国防総省は打ち合わせを終えていることだろう。それは覇権国家にとっては当たり前のことだ。
F-22の西太平洋での訓練と言い、マラバールと言い、全てが政戦略の統一されたものを前提に行っていると思われる。人民解放軍の暴発は、米国から見れば、飛んで火にいる夏の虫だろう。
果たして昇進という餌を目の前に、人民解放軍は、黙っていられるか。暴発すれば、習近平の餌は、国を亡ぼす弔鐘となるかもしれない。そしてそれは米国が望むところだ。もちろん我が国も。
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