日米豪印の首脳が対面会合 24日開催、中国にらみ連携深化
2021/9/14 07:13 産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20210914-UVPOWHH6EZP7LBQARFSPSIMFZQ/
クアッド会合がアメリカで開かれることが決まったようだ。
産経によれば、習近平との会談を目指すバイデン大統領が、会談前に足元を固めたい意向があると伝えている。
しかし、国内メディアも政界も、何故退陣の決まった総理が、今行くのか?という論調である。普通に考えればそうなる。かくいう酒楽も何故退陣の決まった総理をわざわざアメリカに呼ぶのかと訝った。
そこには、それなりの理由があるのであろう。と、いろいろ考えてみた。
この時期になったのは、当然、アメリカ合衆国の都合だろう。記事にあるように、習近平との会談が間近に迫って、このタイミングしかなかった、というもの。
次に、アフガン撤退の醜態で、政権の支持率が下がってしまったので、クアッド会合で、外交安全保障の道筋をつけ、国民の信頼を取り付ける、というもの。
日本に関して言えば、退陣する菅総理には、何も期待していないであろうが、クアッドとしての対中包囲網の道筋をつけ、日本国の言質を取り、次期政権の脱線を未然に防ごうとしていること。
これについては、オーストラリア首相が、日本が脱落しては、自由で開かれたインド太平洋構想が空中分解してしまう、という発言がそれを裏付けている。
米国からクアッドを見た場合、その方向に信頼がおけるのは、同じアングロサクソンの豪州だろう。そして、次は日本。そして、日本は、自由で開かれたインド太平洋構想(FOIP)を提唱し、クアッドの礎を作った国だ。その日本がクアッド、FOIPから脱落されては困るのである。アメリカが。
そして、インドはそもそも対中包囲網そのものに及び腰だし、かの国は、一癖あって、インド周辺における地域覇権国を目指しているので、一筋縄ではいかないのだ。
先般も、インドは、ロシアからS―400という高性能な対空ミサイルシステムを導入することでロシアと合意したと、報道されている。
これは、米国にとっては、困るのだ。数年前から、トルコが先行してロシアのS-400を導入し、米国の制裁を受けているのである。
そのため、トルコは、米国製戦闘機F-35の製造グループから追放され、導入も待ったをかけられた。
それでも、トルコがS-400を導入するのは、それだけ同システムの性能が優れている証拠である。そして、地域覇権を望んでいるトルコにとって、F-35よりもS-400のほうが国益にかなう装備なのだ。
トルコは、F-35を諦めてもS-400を欲しがったのだ。それと同じことをインドがやろうとしている。米国のジレンマはそこにある。クアッドFOIPで、対中包囲網にインドは必要不可欠である。そのため、S-400導入に当たって、米国がインドを制裁するのかどうかを全世界が固唾を飲んで見守っているのである。
この時期にクアッドを招集したということは、インドのS-400問題が顕在化する前に、対中包囲網を固め、インドが脱落しないように、そして、日本の次期政権もFOIPの要として同じ方向を向くように、暗黙の圧力を加えようとしている、というのは考えすぎだろうか。
民主主義国家が民主主義国家であることの本質の一つは、国家の政策の継続性である。よほどのことがない限り、外交安全政策は政権が変わっても維持されるのだ。
これが独裁国家であったり、民主主義が未熟な国家だと、政権が変わるたびに政策が180度変わることがある。これは、外交関係を維持している国にとっては、不都合な事態である。
だから、民主主義国家、法治国家は、政権が変わっても、関係国との外交関係を継続させようと考えるのだ。それが国家の信頼性を維持向上させ、国益を増大させる考え方なのだ。
逆に、政権が変わるたびに、外交安保政策がくるくる変わる国と継続的で友好的な関係を築くことは困難だ。そのような国と重要な外交案件を継続することは困難なのだ。
そして、そういう国こそ、国家間の約束を違えるのである。こういう行為は、他国からの信頼を著しく棄損し、国益を毀損するのだ。
クアッドもFOIPも価値観同盟なのだ。だから、これから政権の変わる日本も、退陣することが予定されている菅総理がクアッド会合で合意したことは、次の政権も引き継ぐのだ。それを前提としているのだ。
先日、日本は脱亜入欧に成功したのか、という記事を配信した。その中で、G7とは、法治国家クラブなのだ、と主張した。
その伝で行くと、FOIPクアッドは、民主主義国家クラブである。ほぼ同義だが、ニュアンスは微妙に異なる。
いずれにしても、米国には、この時期にクアッド会合を開く必然性があって招集をかけたのだ。菅総理が間もなく退陣することが決まっていても、日米間の相互信頼が盤石なため、このような芸当ができるのである。我が国は、我が国の民主主義と法治が熟成し、信頼されていることを誇るべきだと酒楽は思うのである。
民主主義についても、法治についても、価値観の異なる国と、信頼ある関係を結ぶことは困難なのだ。信義にもとる国家とは、有効な関係を構築することはできないのだ。
我が国は、腹を据えてかからねば、国を失うことになる。対岸は我が国の覚悟を見定めようとしている。弱腰は国家の破滅となる。石平氏の言うとおりだ。覇気を失えば、国を失うのだ。
半島との間に信義はない。そろそろ大和の怒りを示すべき時だ。幸いなことに、来年には、日韓の将来を良い方向にもっていく可能性のある候補が大統領になっているかもしれない。機は熟している。
2021/9/14 07:13 産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20210914-UVPOWHH6EZP7LBQARFSPSIMFZQ/
クアッド会合がアメリカで開かれることが決まったようだ。
産経によれば、習近平との会談を目指すバイデン大統領が、会談前に足元を固めたい意向があると伝えている。
しかし、国内メディアも政界も、何故退陣の決まった総理が、今行くのか?という論調である。普通に考えればそうなる。かくいう酒楽も何故退陣の決まった総理をわざわざアメリカに呼ぶのかと訝った。
そこには、それなりの理由があるのであろう。と、いろいろ考えてみた。
この時期になったのは、当然、アメリカ合衆国の都合だろう。記事にあるように、習近平との会談が間近に迫って、このタイミングしかなかった、というもの。
次に、アフガン撤退の醜態で、政権の支持率が下がってしまったので、クアッド会合で、外交安全保障の道筋をつけ、国民の信頼を取り付ける、というもの。
日本に関して言えば、退陣する菅総理には、何も期待していないであろうが、クアッドとしての対中包囲網の道筋をつけ、日本国の言質を取り、次期政権の脱線を未然に防ごうとしていること。
これについては、オーストラリア首相が、日本が脱落しては、自由で開かれたインド太平洋構想が空中分解してしまう、という発言がそれを裏付けている。
米国からクアッドを見た場合、その方向に信頼がおけるのは、同じアングロサクソンの豪州だろう。そして、次は日本。そして、日本は、自由で開かれたインド太平洋構想(FOIP)を提唱し、クアッドの礎を作った国だ。その日本がクアッド、FOIPから脱落されては困るのである。アメリカが。
そして、インドはそもそも対中包囲網そのものに及び腰だし、かの国は、一癖あって、インド周辺における地域覇権国を目指しているので、一筋縄ではいかないのだ。
先般も、インドは、ロシアからS―400という高性能な対空ミサイルシステムを導入することでロシアと合意したと、報道されている。
これは、米国にとっては、困るのだ。数年前から、トルコが先行してロシアのS-400を導入し、米国の制裁を受けているのである。
そのため、トルコは、米国製戦闘機F-35の製造グループから追放され、導入も待ったをかけられた。
それでも、トルコがS-400を導入するのは、それだけ同システムの性能が優れている証拠である。そして、地域覇権を望んでいるトルコにとって、F-35よりもS-400のほうが国益にかなう装備なのだ。
トルコは、F-35を諦めてもS-400を欲しがったのだ。それと同じことをインドがやろうとしている。米国のジレンマはそこにある。クアッドFOIPで、対中包囲網にインドは必要不可欠である。そのため、S-400導入に当たって、米国がインドを制裁するのかどうかを全世界が固唾を飲んで見守っているのである。
この時期にクアッドを招集したということは、インドのS-400問題が顕在化する前に、対中包囲網を固め、インドが脱落しないように、そして、日本の次期政権もFOIPの要として同じ方向を向くように、暗黙の圧力を加えようとしている、というのは考えすぎだろうか。
民主主義国家が民主主義国家であることの本質の一つは、国家の政策の継続性である。よほどのことがない限り、外交安全政策は政権が変わっても維持されるのだ。
これが独裁国家であったり、民主主義が未熟な国家だと、政権が変わるたびに政策が180度変わることがある。これは、外交関係を維持している国にとっては、不都合な事態である。
だから、民主主義国家、法治国家は、政権が変わっても、関係国との外交関係を継続させようと考えるのだ。それが国家の信頼性を維持向上させ、国益を増大させる考え方なのだ。
逆に、政権が変わるたびに、外交安保政策がくるくる変わる国と継続的で友好的な関係を築くことは困難だ。そのような国と重要な外交案件を継続することは困難なのだ。
そして、そういう国こそ、国家間の約束を違えるのである。こういう行為は、他国からの信頼を著しく棄損し、国益を毀損するのだ。
クアッドもFOIPも価値観同盟なのだ。だから、これから政権の変わる日本も、退陣することが予定されている菅総理がクアッド会合で合意したことは、次の政権も引き継ぐのだ。それを前提としているのだ。
先日、日本は脱亜入欧に成功したのか、という記事を配信した。その中で、G7とは、法治国家クラブなのだ、と主張した。
その伝で行くと、FOIPクアッドは、民主主義国家クラブである。ほぼ同義だが、ニュアンスは微妙に異なる。
いずれにしても、米国には、この時期にクアッド会合を開く必然性があって招集をかけたのだ。菅総理が間もなく退陣することが決まっていても、日米間の相互信頼が盤石なため、このような芸当ができるのである。我が国は、我が国の民主主義と法治が熟成し、信頼されていることを誇るべきだと酒楽は思うのである。
民主主義についても、法治についても、価値観の異なる国と、信頼ある関係を結ぶことは困難なのだ。信義にもとる国家とは、有効な関係を構築することはできないのだ。
我が国は、腹を据えてかからねば、国を失うことになる。対岸は我が国の覚悟を見定めようとしている。弱腰は国家の破滅となる。石平氏の言うとおりだ。覇気を失えば、国を失うのだ。
半島との間に信義はない。そろそろ大和の怒りを示すべき時だ。幸いなことに、来年には、日韓の将来を良い方向にもっていく可能性のある候補が大統領になっているかもしれない。機は熟している。
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