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空母機動艦隊復活

護衛艦いずも「空母化」へ、米海兵隊F35Bが初めて発着艦
2021/10/5 14:05 産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20211005-GOBGOPCX7JP4DARW7EZRQCOBPY/

 防衛省は5日、「空母化」に向けて改修中のヘリコプター搭載護衛艦「いずも」に、最新鋭ステルス戦闘機F35Bが発着艦できるかを確認するため、3日に四国沖で検証作業を行ったと発表した。

 検証には米海兵隊が協力してF35Bを飛ばし、実際にいずもに発着艦した。海上自衛隊の艦艇にF35Bが発着艦するのは今回が初めてで、岸信夫防衛相は5日の記者会見で「日米の相互運用性の向上に資するものだ」と強調した。

 F35Bが発着する際の熱に耐えるための甲板の耐熱化といった改修は同型艦「かが」でも実施している。岸氏は、いずもについて令和6年度末からの定期検査で、かがについては同8年度末からの定期検査で、搭乗員待機区画などを整備する2回目の改修を行うことを明らかにした。

 祝意を表したい。政府は、5日、四国沖で、護衛艦「いずも」で、F35Bの検証指揮権を実施したと、産経ニュースが伝えている。

 大東亜戦争末期の昭和20年(1945年)、帝国海軍空母機動艦隊は、壊滅していた。それから3/4世紀、76年の時を経て、帝国海上自衛隊に空母機動艦隊が復活しようとしている。

 実に喜ばしい。現在、日本周辺海域には、米海軍カールビンソン、ロイヤルネイビーのクイーンエリザベスがプレゼンスを維持している。数年後には、これに「いずも」と「かが」が追加されることになる。

 中国は空母遼寧に加え、中国国産空母1番艦、2番艦も竣工間近である。だが、先般解説したように、中国の空母には、カタパルトが装備されておらず、艦載機のエンジン性能やステルス性能は、英米軍のF35B、F35Ⅽに比べて見劣りする。

 見劣りするどころか、海軍の専門家から見れば、とても同列で比較できる代物ではないとされる。中国空母は、ASEAN諸国などの、海空軍の戦力が前近代的な諸国には有効であろうが、世界最強を誇る米海軍や栄光と伝統のあるロイヤルネイビーの前では、子供のおもちゃに等しい。

 ただ、油断は禁物だ。遼寧は元々旧ソ連が建造し、そのスクラップを中国が買い取って、空母として運用できるように改修したものだ。国産1番艦、2番艦は、その改修を通じて得た技術を適用しているため、遼寧に比べれば、性能は格段にアップしていよう。

 また、カタパルトが装備されていないとはいえ、鋭意開発中と喧伝されているので、いつ本格的な空母が進水するのかはわからない。カタパルトが実用化され、国産空母に装備されるようになれば、艦載機のステルス性はともかく、艦上戦闘機の運用能力は格段に向上するからだ。
いずも

 いずも、かがの空母化も今日明日できるわけではない。改修と同時並行でF35Bの調達も始まる。海上自衛隊の空母機動部隊が姿を現すのは、早くても3~4年後くらいだろう。

 だが、いずも、かがが空母として戦列に加われば、西太平洋における海軍勢力は、日米(英)に有利になる。第7艦隊と、海上自衛隊、それに英国海軍機動部隊、独仏蘭そして豪州が加われば、中国海軍は、東シナ海に逼塞せざるを得ないだろう。

 南シナ海から中国が撤退することはあり得ない。なぜなら、中国近海で、戦略原潜を運用できる海域は、南シナ海以外にはないからだ。東シナ海では水深が浅すぎて、戦略原潜の運用には適さないのだ。そういう意味で、南シナ海は、中国の核心的利益であるというのは当たっている。

 だから、国際法を無視してでも、軍事化を進めてきたのである。しかし、それは、中国の弱点でもある。米国は太平洋、大西洋に広大で深い海域を擁している。英国、フランスも同様だ。ロシアも白海や北極海、そして、オホーツク海などに戦略原潜を展開している。それぞれ、戦略原潜を遊弋させ、いざというときに、第2撃の報復核戦力を維持しているのだ。

 だが、南シナ海は、深さこそ原潜に適しているが、海域としては狭い。潜水艦戦力に優れている日米が全力で南シナ海に展開すれば、中国海軍戦略原潜が生き残ることは困難だろう。

 米国などが、航行の自由作戦を度々実施しているのは、単なる示威行動だけではない筈だ。自国艦艇を航行させるとともに、水面下に潜水艦も行動させていると思われる。

 数年前、中国漢級潜水艦が海上自衛隊に追い回され旗を掲げて浮上したのは記憶に新しい。潜水艦戦力も、対潜哨戒部隊も日米が世界を圧倒しているのだ。中国海軍や潜水艦部隊にとっては恐怖の的だろう。

 中国が南シナ海に絶対優勢な制海権、制空権でも擁していない限り、中国潜水艦部隊の生き残りは困難だ。戦端は、そこらあたりから開かれたとしても驚くに値しない。

 自衛隊は、いずも、かがが空母化されたとしても、すぐに空母機動艦隊が完成するわけではない。パイロットの育成、要員の訓練、兵站機能の向上など、なすべき事項は山積している。中国海軍が空母を実用化させたとしても、日米及び同盟国がそれを圧倒的に凌駕していればいいのだ。

 時間との戦いが始まったのだ。防衛費をけちらないで、速やかに2倍に引き上げるべきだ。岸田さん、お願いします。
 
 
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