日本人のノーベル賞に、中国では「うらやましい」、「尊敬してしまう」の声も
10月11日(月)7時12分 サーチナ
https://news.biglobe.ne.jp/international/1011/scn_211011_8464668581.html
日本人がまたもノーベル賞を受賞=韓国の「熱望」や「悲願」は叶うのか?
2021/10/05 21:32配信Copyrights(C)wowkorea.jp 6
https://s.wowkorea.jp/news/read/317641/
雑感です。
真鍋叔郎氏がノーベル賞を受賞し、日本人は、またお祝いムードになっているが、中国でも韓国でも、何故日本はこんなにノーベル賞を受賞できるのに、我が国は受賞できないのか?とネットが賑わっている。
韓国のノーベル症は、毎年のことなので特に驚きはないが、中国も負けず劣らず、敏感に反応している。
しかし、記事は日本の努力を認めつつ、日本がこれだけ多くのノーベル賞を受賞しているのは「西洋諸国に認められているおかげだ」との持論を展開した。アジアで最も西洋化に成功した日本は、西洋諸国からの評価も高く、その点「西洋に偏見を持たれている中国は不利になる」と主張した。
最初の記事には、中国人の感想が掲載されていた。それによると、日本は西洋化に成功し、西洋諸国の評価が高いから、と論評している。そして、西洋に偏見を持たれている中国は不利だ、というわけだ。
拙稿では、先般、「日本は脱亜入欧に成功したのか」と言う記事を配信した。
https://shurakudokugo.com/blog-entry-582.html
そして、日本は脱亜入欧に成功したわけではなく、最初から西洋と同じだった、だから、「日欧の邂逅」が正しい認識だと主張した。
そういう解釈から言えば、中国は西洋に偏見を持たれているのではなく、西洋と中国は、対極にある異質の文明なので、理解し合うことは困難だ、と言うことなのだ。
もっとも、ノーベル賞と文明論とは別の議論であり、そんなものが、ノーベル賞受賞の理由になるわけではない。そういう意味で、中国は、中国人がノーベル賞を受賞できない理由を真摯に議論していない、正面から向き合おうとしていない、とこの記事を読んで思った。
そういう意味では、韓国のほうが、まだ真剣にこの問題に向き合っている。だが、残念なことに、その分析は概ね当たっており、韓国人にノーベル賞を受賞できる可能性が極めて少ないことが明らかになってしまっている。
両国とも、日本人がほぼ毎年のようにノーベル賞を受賞するのを羨ましがっている。逆に、日本人としては、日本人がノーベル賞を受賞するのを誇らしく思うのは当然だ。嬉しい限りだ。
ところで、真鍋さんの言葉で印象に残ったのは、「私は周りに同調しながら生きていくのが得意ではない」というものです。続けて、「私は、研究計画なるものを一度も書いたことがない。」と発言されている。
ここに重要な事実が隠されているのでしょうね。真鍋さんは、一度日本に帰国し、科学技術庁に奉職されましたが、2000年ころに、職を辞し、米国に帰国されています。研究計画の話は、おそらくこの時期のことを指しているのではないかと思います。
なんとも日本人的に、間接的にしか発言されていないので、事実は推測するしかないのですが、自由に研究し、コンピューターを使いたいと思えば、使いたいだけ使えた、と発言していることを思えば、日本では、何をするにもお上にお伺いを立て、計画を提出し、それでもって漸く研究できる。しかし、それにもいろいろ制限があって、自由に研究できるわけではない、と言うことなのでしょう。それだけ、米国の研究環境は優れているということなのでしょう。
さて、先回も今回も、米国の研究環境がいかに優れているのかについて感想を述べました。ですが、重要なことを書くのを忘れていました。
それはですね、真鍋さんが指摘している日本の研究環境においても、数々のノーベル賞を受賞しているという事実です。真鍋さんの言う、同調圧力や、研究計画の提出や、少ない予算環境をものともせず、努力を継続した結果、世界的な業績を上げた研究者を多数我が国は輩出してきたということを誇るべきだと思うのです。
酒楽も理系の端くれなので、大学に奉職している教授、助教授、助手、講師の方々が血の滲むような努力をして研究されているのを目の当たりにしています。本当に頭の下がる思いです。高度経済成長期のモーレツ社員は有名ですが、モーレツ研究者も同時に存在していたのであり、現在も存在しているのです。
それを考えると、米国に比較して、劣悪な研究環境をものともせず、研究を続ける研究者は、称賛に価すると思います。
新型コロナ 世界からの報告 “革新的”研究成果がコロナワクチン開発に 女性科学者の思い
NHKWeb 2021年5月27日
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/world-situation/detail/hungary.html
最後に、絶賛されている米国の研究環境ですが、実際は、なかなか厳しいものがあるようです。メッセンジャーRNAワクチンを開発したハンガリー出身の研究者が、コロナワクチン開発の重要な役割を担ったことを、NHKが放映しており、酒楽も視聴しました。
上司がオファーを勝手に断ったり、降格させたり、数々の嫌がらせを受けたにも関わらず、黙々と研究に励み、ついに、世界的な研究結果に結び付けた経緯が、明らかにされています。
これを見て思ったことは、米国は、必ずしも研究者にとって、パラダイスではないということです。激烈な競争社会である米国でも、成功できるのは一握りであり、誰もが羨ましがられる研究環境にいるわけではないということです。
真鍋さんは、幸運な環境にいたともいえるのではないでしょうか。何事にも、表と裏があるということです。
ノーベル賞雑感でした。
10月11日(月)7時12分 サーチナ
https://news.biglobe.ne.jp/international/1011/scn_211011_8464668581.html
日本人がまたもノーベル賞を受賞=韓国の「熱望」や「悲願」は叶うのか?
2021/10/05 21:32配信Copyrights(C)wowkorea.jp 6
https://s.wowkorea.jp/news/read/317641/
雑感です。
真鍋叔郎氏がノーベル賞を受賞し、日本人は、またお祝いムードになっているが、中国でも韓国でも、何故日本はこんなにノーベル賞を受賞できるのに、我が国は受賞できないのか?とネットが賑わっている。
韓国のノーベル症は、毎年のことなので特に驚きはないが、中国も負けず劣らず、敏感に反応している。
しかし、記事は日本の努力を認めつつ、日本がこれだけ多くのノーベル賞を受賞しているのは「西洋諸国に認められているおかげだ」との持論を展開した。アジアで最も西洋化に成功した日本は、西洋諸国からの評価も高く、その点「西洋に偏見を持たれている中国は不利になる」と主張した。
最初の記事には、中国人の感想が掲載されていた。それによると、日本は西洋化に成功し、西洋諸国の評価が高いから、と論評している。そして、西洋に偏見を持たれている中国は不利だ、というわけだ。
拙稿では、先般、「日本は脱亜入欧に成功したのか」と言う記事を配信した。
https://shurakudokugo.com/blog-entry-582.html
そして、日本は脱亜入欧に成功したわけではなく、最初から西洋と同じだった、だから、「日欧の邂逅」が正しい認識だと主張した。
そういう解釈から言えば、中国は西洋に偏見を持たれているのではなく、西洋と中国は、対極にある異質の文明なので、理解し合うことは困難だ、と言うことなのだ。
もっとも、ノーベル賞と文明論とは別の議論であり、そんなものが、ノーベル賞受賞の理由になるわけではない。そういう意味で、中国は、中国人がノーベル賞を受賞できない理由を真摯に議論していない、正面から向き合おうとしていない、とこの記事を読んで思った。
そういう意味では、韓国のほうが、まだ真剣にこの問題に向き合っている。だが、残念なことに、その分析は概ね当たっており、韓国人にノーベル賞を受賞できる可能性が極めて少ないことが明らかになってしまっている。
両国とも、日本人がほぼ毎年のようにノーベル賞を受賞するのを羨ましがっている。逆に、日本人としては、日本人がノーベル賞を受賞するのを誇らしく思うのは当然だ。嬉しい限りだ。
ところで、真鍋さんの言葉で印象に残ったのは、「私は周りに同調しながら生きていくのが得意ではない」というものです。続けて、「私は、研究計画なるものを一度も書いたことがない。」と発言されている。
ここに重要な事実が隠されているのでしょうね。真鍋さんは、一度日本に帰国し、科学技術庁に奉職されましたが、2000年ころに、職を辞し、米国に帰国されています。研究計画の話は、おそらくこの時期のことを指しているのではないかと思います。
なんとも日本人的に、間接的にしか発言されていないので、事実は推測するしかないのですが、自由に研究し、コンピューターを使いたいと思えば、使いたいだけ使えた、と発言していることを思えば、日本では、何をするにもお上にお伺いを立て、計画を提出し、それでもって漸く研究できる。しかし、それにもいろいろ制限があって、自由に研究できるわけではない、と言うことなのでしょう。それだけ、米国の研究環境は優れているということなのでしょう。
さて、先回も今回も、米国の研究環境がいかに優れているのかについて感想を述べました。ですが、重要なことを書くのを忘れていました。
それはですね、真鍋さんが指摘している日本の研究環境においても、数々のノーベル賞を受賞しているという事実です。真鍋さんの言う、同調圧力や、研究計画の提出や、少ない予算環境をものともせず、努力を継続した結果、世界的な業績を上げた研究者を多数我が国は輩出してきたということを誇るべきだと思うのです。
酒楽も理系の端くれなので、大学に奉職している教授、助教授、助手、講師の方々が血の滲むような努力をして研究されているのを目の当たりにしています。本当に頭の下がる思いです。高度経済成長期のモーレツ社員は有名ですが、モーレツ研究者も同時に存在していたのであり、現在も存在しているのです。
それを考えると、米国に比較して、劣悪な研究環境をものともせず、研究を続ける研究者は、称賛に価すると思います。
新型コロナ 世界からの報告 “革新的”研究成果がコロナワクチン開発に 女性科学者の思い
NHKWeb 2021年5月27日
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/world-situation/detail/hungary.html
最後に、絶賛されている米国の研究環境ですが、実際は、なかなか厳しいものがあるようです。メッセンジャーRNAワクチンを開発したハンガリー出身の研究者が、コロナワクチン開発の重要な役割を担ったことを、NHKが放映しており、酒楽も視聴しました。
上司がオファーを勝手に断ったり、降格させたり、数々の嫌がらせを受けたにも関わらず、黙々と研究に励み、ついに、世界的な研究結果に結び付けた経緯が、明らかにされています。
これを見て思ったことは、米国は、必ずしも研究者にとって、パラダイスではないということです。激烈な競争社会である米国でも、成功できるのは一握りであり、誰もが羨ましがられる研究環境にいるわけではないということです。
真鍋さんは、幸運な環境にいたともいえるのではないでしょうか。何事にも、表と裏があるということです。
ノーベル賞雑感でした。
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