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角を矯めて牛を殺す愚

(社説)米中首脳会談 対抗より協働の道探れ
2021年11月17日 朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/DA3S15113478.html?iref=pc_rensai_long_16_article

 軍事や技術競争などにとどまらない理念の確執は、一朝一夕には解消されまい。中国側は会談のなかで、東西冷戦に言及して「(当時の)災いが戒めになる」と強調したという。歴史を繰り返さないためにも、米中首脳は世界を二分する「新冷戦」にしない知恵を絞るべきだ。

 11月17日付朝日新聞の社説だ。象徴的な部分を引用した。

 「理念の確執」。朝日は相変わらず頓珍漢だ。米中の対立は、理念の確執などではない。覇権争いである。中共はそれをよく理解している。

 トランプは正確に事態を認識していた。安倍さんに「教育」されたからだ。だが、バイデンは、理解していない。理解していたなら、現状のような中途半端な政策を採用しないはずだからだ。

 それにしても理念の確執とは笑わせる。学者が議論しているのではない。覇権国の大統領と、挑戦者、中共の国家主席が話しているのだ。

 挑戦者は、明確に自己規定をしている。チャンピオンは、半信半疑。これでは勝負にならない。挑戦者は、自分が弱者であることを認識している。だから、本物の殴り合いを避けようとしている。

 チャンピオンは、挑戦者の意図を疑っている。時間は挑戦者に有利に働く。チャンピオンは老齢で、自己認識も危うい。

 新冷戦こそ理想だろう。新COCOMを今こそ立ち上げるべきなのだ。冷戦の教訓とは何か。それは、経済封鎖は、共産圏にとっては致命的だということなのだ。

 新COCOMが成立すれば、中華人民共和国の経済は崩壊するだろう。もちろん、米国をはじめ、西側主要国も無傷では済むまい。だが、日米欧の経済は、冷戦時、ソ連以下の共産圏を圧倒したのだ。

 経済的に疲弊した共産圏は、軒並み倒産した。実に簡単なことだ。新冷戦こそ理想なのだ。あとは、米国のやる気次第だ。米国内に巣くう親中派を一掃してでも中国と対決する覚悟があるかどうかだ。

 40年ほど前、85年危機説というものがあった。1980年代初めの頃だ。COCOMによって経済封鎖されていたソ連は、1985年を境に経済力がピークに達し、その後低落する。連動して軍事力が低下すると予想されていたのだ。

 だから、その前に、つまり軍事力が下り坂になる前に、ワルシャワ条約機構軍とともに、西ヨーロッパに軍事侵攻する可能性を指摘されていたのだ。

 現実のソ連は、想定以上に経済的に疲弊していて、冷戦終了後まもなく崩壊した。

 新COCOMを構築すれば、中華人民共和国も同じ道を歩むだろう。新冷戦こそ理想てきな勝利の方程式なのだ。

 先日、インドは、主敵は、パキスタンではなく中国であると発言し、メディアが一斉に報じた。国境紛争は、印中の更なる緊張を育んでいる。両国は、印中国境付近の輸送路の整備、陸上部隊の集中を行っているようだ。

 中国は、台湾併合のため、海軍の育成に多額の予算を集中していると思われる。そのため、陸軍の予算は伸び悩んでいるだろう。大陸国家の宿命で、腹背に敵を作ってしまったのだ。

 2隻目の空母が間もなく実戦配備されるだろう。とかく海軍は金食い虫だ。大日本帝国も大東亜戦争中、海軍の勢力を維持することはできなかった。中共も同じ轍を踏もうとしている。封鎖するべきだ。

 先日、自衛隊の勢力は何十年も変わっていないと主張したが、それは、予算の制約があるからで、軍事情勢に併せて新たな部隊を編成するためには、どこかの部隊を削減しなければならないからだ。スクラップアンドビルドが財務省の要求なのである。

 充足率さえ100%でないのに、新しい部隊を造成できるわけがない。隊員の確保も問題だが、その根本的な問題は、予算不足なのだ。

 人員の充足ができず、古い装備の更新も出来ず、どうやって戦えと言うのだ。財政規律を守って、戦争に負けてもいいと言うのか。それでは、角を矯めて牛を殺すようなものだ。

 
 
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