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水機団は海自海兵隊にすべきだ!

 水陸機動団(相浦)と空挺団(習志野)が初めて協同で敵の“侵攻部隊役”を担い、道北の陸自天塩訓練場で報道公開された。この日は洋上の海自輸送艦「しもきた」から発進した水機団の水陸両用車AAV7の部隊が次々と海岸に上陸。これを阻止する2師団の26普連(留萌)との間で激しい戦闘が繰り広げられた。

 今年の北演は「離島侵攻対処」をテーマに、道内の各演習場を一つの離島と見立てて8月24日から9月10日まで行われ、前田忠男北方総監を担任官に陸上総隊、北方、東北方、海自大湊地方隊、空自北空などから人員約1万7000人、車両5000両、航空機30機などが参加した。
 
 北演初参加となった水機団と空挺団は対抗部隊として海と空から島嶼に“侵攻”、これを2師団(旭川)と7師団(東千歳)の部隊が迎え撃つ形で演習は進行した。

 北海道への初上陸となった水機団は8月28日、天塩訓練場沖の輸送艦「しもきた」から発進、AAV7で浜辺への着上陸を敢行した。

 一方、防御側の2師団は侵攻部隊を水際で撃破するため、13施設群(幌別)が水陸両用に94式水際地雷敷設装置やUH1多用途ヘリを使って海岸線に地雷を敷設(模擬)。さらに浜辺に指向性散弾なども仕掛け、敵の水陸両用車や兵員の上陸阻止を図った。

 そのころ、同じく侵攻部隊の空挺団は、北海道大演習場に一斉降下(訓練は悪天候で中止)。その後、水機団、空挺団に占拠され地域を7師団72戦連(北恵庭)が90式戦車などで撃破、奪還した。

 一方、オホーツク海に近い鬼志別演習場では、侵攻してくる敵艦隊に向けての対艦戦闘が繰り広げられていた。1地対艦ミサイル連隊(北千歳)が車両搭載の88式地対艦誘導弾を展開し、海・空自の航空機や陸自情報部隊が収集した目標情報に基づき、敵艦隊に向けて対艦戦闘を実施した(模擬)。

 このほか、離島上空に現れた敵機を迎撃するため、陸自の対空戦闘指揮統制システム(ADCCS)と空自の自動警戒管制システム(JADGE)を連接し、各地に展開した高射特科部隊が敵航空機やミサイルを撃破(模擬)する組織的な対空戦闘を行った。
以下略。
 朝雲新聞 9月17日


 担任官が陸自北方総監となっているが、陸海空自衛隊が参加する実質“統合演習”であろう。北海道の各演習場を“離島”と見立てて。離島は、南西方面を想定しているのは公然の秘密だ。

 人員約1万7000人、車両5000両、航空機30機などが参加した。かなり大規模な演習だ。これだけの人員と装備を参加させるためには、事前の準備に多大な労力を必要としているに違いない。陸海空各自衛隊相互の連絡調整は複雑多岐だ。陸上総隊、北方、東北方、海自大湊地方隊、空自北空、これが陸海空の参加部隊だが、統幕、陸海空幕、各自衛隊の兵站組織・部隊が支援し、それぞれの通信組織が連接され、情報がやり取りされるのだ。全体を統括するのはなかなか大変な業務だろう。関わった指揮官・幕僚、隊員に敬意を表したい。

 離島への侵攻部隊を想定しているが、どの国を想定しているのか?を聞くのは野暮というものだ。それこそ公然の秘密というやつだ。ただし、問題がある。報道だ。大手新聞、主要メディアが報道していない。確認できたのは北海道新聞だけ。ただ、北海道の地方局が報道したかもしれないが、確認はできていない。

 ソースは、朝雲新聞だ。朝雲新聞は、自衛隊専門の新聞だ。ミリオタ酒楽の愛読新聞でもある。どの大手紙も報道しないので、小生が代わりとなって読者諸兄に紹介することとした。まあ、読者諸兄の数は、非常に少ないのが残念であるが。7月下旬に始めたばかりのブログにそんなに大勢の読者がいるはずもないか。

 しかしだ、先輩ブロガーの記事を読んでいると、継続は力なりという言葉が真実であることを教えてくれる。今は、数人~数十人の読者かもしれないが、数年後にはもっと増えているだろう。(そう願ってます)

 報道されなければ存在しないことと一緒だ。だが、海を隔てたかの国は、じっと見ていることだろう。陸海空自の実力を。そのために訓練を実施しているのだ。これだけの統合部隊を一糸乱れぬように統制し、実動させる能力が日本にあることを内外に示すことが極めて重要なのだ。それだけで、我が国の抑止力が向上しているのだ。かの国は、東日本大震災における十万人の統合任務部隊の編成と、迅速な投入、運用に衝撃を受けたと、当時報道されていた。

 何年かに一度小銃弾の紛失事案があり、その一発の薬きょう(実弾ではなく薬きょう)の捜索のために、1コ師団が動員され、数日間も捜索して発見に当たったと報道されたことに言及し、驚愕している。たった一発の、それも弾ではなく、薬きょうの捜索のために、1コ師団数千人を動員し、数日間にわたって、発見するまで捜索したと。たしかにこれは、驚愕の事実だ。狂っているとしか思えない。これだけの人員を数日間も弾の捜索だけに動員するのは、軍事的常識とはかけ離れている。何でそんな無駄なことをするのだ?というのが、在野の意見だろう。

 しかし、そうではない。驚愕している国があるからだ。何に驚愕しているのか?それは“士気”だ。そして“規律”だ。この士気と規律こそ、日本国の抑止力の根幹なのだ。そんなものがと思われる諸兄が多いと思われるが、かの国には、望んでも持つことができない、貴重な財産なのだ。

 かの国の歴史を調べれば簡単にわかる。日中戦争における大陸戦線において、帝国陸軍は、十倍の敵を撃破するのは、常識だった。これは事実だ。何故そうなるのか?彼らには、士気も規律もないからだ。だから、自衛隊のから薬きょうの捜索に驚愕するのだ。無駄な行為ではない。それこそ、抑止力の根幹なのだ。

 陸自指揮官諸君は、このことを隊員によく理解させるべきだろう。優秀な陸自隊員は、それを理解すれば、自分たちの行為に誇りを覚えるに違いない。それがまた士気を向上させるのだ。

 結論だ。

 北方実動演習は、もちろん、陸海空自衛隊の統合指揮幕僚活動、各自衛隊部隊の練度の向上を目的としている。新編して間もない水陸機動団は、長躯機動して、“離島”に着上陸した。これが水機団の本来の存在意義だ。日本版海兵隊である。ただし、米海兵隊と異なるところもある。それは所属だ。米海兵隊は、海軍隷下だ。水機団は、陸上自衛隊隷下だ。その少なからぬ差異は、部隊の運用構想や演習訓練に微妙な差を生んでいることだろう。

 本来なら、水機団は海上自衛隊の隷下にするべきだったと小生は愚考する。近い将来、海自に空母が誕生する予定なのだから、海上機動部隊とともに、海軍陸戦隊として水機団を位置付けるのがベストだと思う。それは、陸と海の運用構想がそもそも異なるからだ。水機団をタイムリーに運用するためには、陸自と海自の緊密な連携が必要不可欠である。だが、海自所属なら海自だけの運用で収まる。そこに少なからぬ利点がある。ただし、強襲揚陸艦以下の装備が必要になるが。財政が許すならという前提で検討すべきだろう。


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