【ルポ】 ウクライナ東部にとどまる高齢者たち なぜ避難しないのか 2022年4月18日 BBCニュース
ウクライナ東部の戦況報道で、必ず住民の被害や危地について伝えられます。そしていつも疑問に思うのが、何故未だに住民がそこにいるのか?何故速やかに逃げないのか、逃げなかったのか?という疑問でした。
そしてBBCニュースがドンピシャのルポをアップしてくれました。読んでよくわかりました。特に不自然なことではなく、酒楽の想像力が欠如していただけのようです。
特に高齢者は、肉体的にも精神的にも、そして金銭的にも動くに動けないのだ了解しました。行く当てのない人、移動する手段もお金もない人、そもそも移動しようと思わない人、理由は様々です。一つ一つに必然性があり、人は単純に危険が来たら逃げるものではないようです。
平和な世界から戦地を想像することの難しさを突き付けられました。私共は、テレビの向こうを眺めていただけなのです。他の番組を見るのと同じように、大して考えもせずにごく普通に「なぜ逃げないのだ?」と映画でも見るように感想を漏らします。かくいう酒楽も同じような感想を持っていました。
他人の立場に立ってものを考える“言うは易く行うは難し”の典型ですね。軽々しく戦争を論評してはならないと思いました。
敵と味方に分かれた地域の姉妹の対立は、「人間は必ずしも合理的な生き物ではない」ことを現実に示しています。そもそも戦争そのものが合理的ではありません。なので戦争を予期することは困難です。
戦争の発生を予期することができるのなら、戦争の推移も結末も予想できるでしょう。でも現実にそんなことは不可能です。予測不可能だから戦争は起きる、人間は見たい現実しか見えない(カエサル)、逆説的にはそんな言い方もできるのではないでしょうか。
プーチンには、戦争の結末を予測できなかったし、現在も出来ていないでしょう。崇高な目的達成まで戦争は継続するようですが、ウクライナにも崇高な目的があるのを彼は理解していないと思います。
少し現実的な話をすると、この戦争は長期化すると思います。プーチンが崇高な目的を謳い、ゼレンスキーが国家防衛の意志を捨てない限り終わりは見えません。では、我々西側諸国にとって、どんな結末が望むべき結果なのでしょう。
ウクライナには申し訳ありませんが、戦争が長期化し、ロシアが疲弊の極に達し、自然消滅的に戦争が終了することです。何年かかろうと。その結果、ロシアは核保有国としては生き残れるでしょうが、西側の脅威対象ではなくなるでしょう。ロシアのプレイヤーとしての存在は消滅するからです。
そしてその結末は、中国の意思決定にも影響を及ぼすでしょう。ウクライナ戦争の教訓は、短期決戦で勝利できなければ長期化し、国家は滅亡する、というものです。では台湾侵攻は短期決戦で成就できるのでしょうか?答えは悲観的なものでしょう。
台湾はウクライナのように陸続きではありません。海上戦力と海上輸送力が勝敗を左右します。海軍艦艇と航空戦力が台湾を圧倒し、継続的な海上輸送を維持できなければ侵攻は不可能です。現在の中共海軍は強力ですが、台湾海峡とその上空を圧倒的に制圧・維持できるほどではないでしょう。米軍と自衛隊が支援するなら状況は逆転するかもしれません。
ただし、中共指導部が合理的な判断をすればという仮定の話ですが、彼らが合理的な判断をすると仮定するのは危険極まりません。即ち準備を怠ることはできないということです。
ご清聴ありがとうございました。
ウクライナ東部の戦況報道で、必ず住民の被害や危地について伝えられます。そしていつも疑問に思うのが、何故未だに住民がそこにいるのか?何故速やかに逃げないのか、逃げなかったのか?という疑問でした。
そしてBBCニュースがドンピシャのルポをアップしてくれました。読んでよくわかりました。特に不自然なことではなく、酒楽の想像力が欠如していただけのようです。
特に高齢者は、肉体的にも精神的にも、そして金銭的にも動くに動けないのだ了解しました。行く当てのない人、移動する手段もお金もない人、そもそも移動しようと思わない人、理由は様々です。一つ一つに必然性があり、人は単純に危険が来たら逃げるものではないようです。
平和な世界から戦地を想像することの難しさを突き付けられました。私共は、テレビの向こうを眺めていただけなのです。他の番組を見るのと同じように、大して考えもせずにごく普通に「なぜ逃げないのだ?」と映画でも見るように感想を漏らします。かくいう酒楽も同じような感想を持っていました。
他人の立場に立ってものを考える“言うは易く行うは難し”の典型ですね。軽々しく戦争を論評してはならないと思いました。
敵と味方に分かれた地域の姉妹の対立は、「人間は必ずしも合理的な生き物ではない」ことを現実に示しています。そもそも戦争そのものが合理的ではありません。なので戦争を予期することは困難です。
戦争の発生を予期することができるのなら、戦争の推移も結末も予想できるでしょう。でも現実にそんなことは不可能です。予測不可能だから戦争は起きる、人間は見たい現実しか見えない(カエサル)、逆説的にはそんな言い方もできるのではないでしょうか。
プーチンには、戦争の結末を予測できなかったし、現在も出来ていないでしょう。崇高な目的達成まで戦争は継続するようですが、ウクライナにも崇高な目的があるのを彼は理解していないと思います。
少し現実的な話をすると、この戦争は長期化すると思います。プーチンが崇高な目的を謳い、ゼレンスキーが国家防衛の意志を捨てない限り終わりは見えません。では、我々西側諸国にとって、どんな結末が望むべき結果なのでしょう。
ウクライナには申し訳ありませんが、戦争が長期化し、ロシアが疲弊の極に達し、自然消滅的に戦争が終了することです。何年かかろうと。その結果、ロシアは核保有国としては生き残れるでしょうが、西側の脅威対象ではなくなるでしょう。ロシアのプレイヤーとしての存在は消滅するからです。
そしてその結末は、中国の意思決定にも影響を及ぼすでしょう。ウクライナ戦争の教訓は、短期決戦で勝利できなければ長期化し、国家は滅亡する、というものです。では台湾侵攻は短期決戦で成就できるのでしょうか?答えは悲観的なものでしょう。
台湾はウクライナのように陸続きではありません。海上戦力と海上輸送力が勝敗を左右します。海軍艦艇と航空戦力が台湾を圧倒し、継続的な海上輸送を維持できなければ侵攻は不可能です。現在の中共海軍は強力ですが、台湾海峡とその上空を圧倒的に制圧・維持できるほどではないでしょう。米軍と自衛隊が支援するなら状況は逆転するかもしれません。
ただし、中共指導部が合理的な判断をすればという仮定の話ですが、彼らが合理的な判断をすると仮定するのは危険極まりません。即ち準備を怠ることはできないということです。
ご清聴ありがとうございました。
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