中国空母「遼寧」発着艦が300回超に 2022/5/19 産経ニュース
米原子力空母が横須賀出港 日本との同盟、意義強調 2022/5/20 産経ニュース
中露朝の挑発エスカレート 新「悪の枢軸」日本警戒 2022/5/25 産経ニュース
日米の戦闘機8機で共同訓練 写真を公開 2022/5/26 産経ニュース
台湾、南西諸島方面で、日米対中露は軍事力誇示の応酬を繰り広げている。
まず中国海軍空母遼寧と巡洋艦艦隊は、沖縄南方太平洋海域で、戦闘機の発着艦訓練が300回を超えた、と5月19日付産経ニュースが伝えている。
それに呼応するかのように、米第5空母打撃群の原子力空母ロナルド・レーガンが20日、長期航海のため、拠点とする米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)を出港した。
日本周辺で中国、ロシア、北朝鮮による挑発行動がエスカレートしている。中露両軍の爆撃機が24日に日本周辺を編隊飛行したのに続き、25日には北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した。5月25日付産経ニュース。
防衛省統合幕僚監部は26日、航空自衛隊と米軍が25日に日本海で実施した共同訓練について、空自のF15戦闘機4機と、米軍のF16戦闘機4機が参加したと発表し、写真を公開した。5月26日付、産経ニュース。
台湾、沖縄周辺は、軍事力を誇示する中露朝と日米の応酬が繰り広げられています。言葉を交わさず、空母、艦艇、戦闘機、爆撃機、そしてICBMを用い、軍事力を誇示するとともに、対象国の政治的軍事的意思を探り合っているというところでしょう。
一昨年も同じようなオペレーションが行われました。中国は尖閣に大船団を送り込むと威嚇し、日米は、戦略爆撃機、空母打撃群、早期警戒管制機、戦闘機を出動させ、大規模な演習を行うことで、中国の意志を挫きました。
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早期警戒管制機
せめぎ合いは、真剣勝負です。少しでも隙を見せれば、敵に弱点を教えるようなものです。しかし、能力を全て見せつけるわけではありません。戦う前に手の内をさらけ出せば、本番で返り討ちにある可能性が高くなるからです。
それはお互いさまで、中露も全ての能力を見せているわけではありません。日米の訓練の際には、中国は精力的に情報収集を行っています。日米と同じように。訓練・演習は、その目的によって、何を見せるのかが変わります。
単純に練度の向上を図る場合、新しい戦術の確認、中国海軍、情報収集船の逆情報集なども行われます。海面下では、潜水艦が敵潜水艦接近阻止のための行動をしているでしょうし、中国は、日米海軍の対戦能力確認のため、潜水艦を出動させていると思われます。
お互いの能力を知り合うことは、相手の能力と意思を確認するうえで、効果のある行動です。お互いの腹の内を探りあう虚々実々の駆け引きが、空中、海上、海中で繰り広げられているということです。
米空母打撃群の行動は、ペンタゴン、太平洋軍司令部から第7艦隊に伝えられ、オペレーションが行われます。海上自衛隊、航空自衛隊の訓練は、自衛隊統合幕僚監部から、それぞれの部隊司令官に伝えられます。併せて、戦力を提供する海上幕僚監部、航空幕僚監部にも情報が伝えられ、連携が図られます。
同じことは、中国海軍でも行われているでしょうし、戦略爆撃機の協同訓練では、駐露政府、参謀本部間で綿密な情報共有が図られていると推測されます。こういうオペレーションの応酬は、軍事的な信頼醸成措置と言う側面もあります。あらかじめ、相互に情報収集を行うことで、お互いの手の内をある程度見せ合い、エスカレーションするのを防止する目的です。
今回は、両陣営の政治的意思が優先していたと思います。ウクライナ情勢を巡って、中露は不利を悟られないために力を誇示し、日米は、「太平洋は君たちのものではない、日米のものだ」という意志をはっきり中露に再確認させた、ということです。
こういう記事を丹念に拾っていけば、政治的な応酬とはまた違った実相が見えてきます。言葉ではない、実力誇示は、力のせめぎ合いであり、戦争を予防する応酬とでも言うのでしょうか。目を離すわけにはいきませんね。
米原子力空母が横須賀出港 日本との同盟、意義強調 2022/5/20 産経ニュース
中露朝の挑発エスカレート 新「悪の枢軸」日本警戒 2022/5/25 産経ニュース
日米の戦闘機8機で共同訓練 写真を公開 2022/5/26 産経ニュース
台湾、南西諸島方面で、日米対中露は軍事力誇示の応酬を繰り広げている。
まず中国海軍空母遼寧と巡洋艦艦隊は、沖縄南方太平洋海域で、戦闘機の発着艦訓練が300回を超えた、と5月19日付産経ニュースが伝えている。
それに呼応するかのように、米第5空母打撃群の原子力空母ロナルド・レーガンが20日、長期航海のため、拠点とする米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)を出港した。
日本周辺で中国、ロシア、北朝鮮による挑発行動がエスカレートしている。中露両軍の爆撃機が24日に日本周辺を編隊飛行したのに続き、25日には北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した。5月25日付産経ニュース。
防衛省統合幕僚監部は26日、航空自衛隊と米軍が25日に日本海で実施した共同訓練について、空自のF15戦闘機4機と、米軍のF16戦闘機4機が参加したと発表し、写真を公開した。5月26日付、産経ニュース。
台湾、沖縄周辺は、軍事力を誇示する中露朝と日米の応酬が繰り広げられています。言葉を交わさず、空母、艦艇、戦闘機、爆撃機、そしてICBMを用い、軍事力を誇示するとともに、対象国の政治的軍事的意思を探り合っているというところでしょう。
一昨年も同じようなオペレーションが行われました。中国は尖閣に大船団を送り込むと威嚇し、日米は、戦略爆撃機、空母打撃群、早期警戒管制機、戦闘機を出動させ、大規模な演習を行うことで、中国の意志を挫きました。
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早期警戒管制機
せめぎ合いは、真剣勝負です。少しでも隙を見せれば、敵に弱点を教えるようなものです。しかし、能力を全て見せつけるわけではありません。戦う前に手の内をさらけ出せば、本番で返り討ちにある可能性が高くなるからです。
それはお互いさまで、中露も全ての能力を見せているわけではありません。日米の訓練の際には、中国は精力的に情報収集を行っています。日米と同じように。訓練・演習は、その目的によって、何を見せるのかが変わります。
単純に練度の向上を図る場合、新しい戦術の確認、中国海軍、情報収集船の逆情報集なども行われます。海面下では、潜水艦が敵潜水艦接近阻止のための行動をしているでしょうし、中国は、日米海軍の対戦能力確認のため、潜水艦を出動させていると思われます。
お互いの能力を知り合うことは、相手の能力と意思を確認するうえで、効果のある行動です。お互いの腹の内を探りあう虚々実々の駆け引きが、空中、海上、海中で繰り広げられているということです。
米空母打撃群の行動は、ペンタゴン、太平洋軍司令部から第7艦隊に伝えられ、オペレーションが行われます。海上自衛隊、航空自衛隊の訓練は、自衛隊統合幕僚監部から、それぞれの部隊司令官に伝えられます。併せて、戦力を提供する海上幕僚監部、航空幕僚監部にも情報が伝えられ、連携が図られます。
同じことは、中国海軍でも行われているでしょうし、戦略爆撃機の協同訓練では、駐露政府、参謀本部間で綿密な情報共有が図られていると推測されます。こういうオペレーションの応酬は、軍事的な信頼醸成措置と言う側面もあります。あらかじめ、相互に情報収集を行うことで、お互いの手の内をある程度見せ合い、エスカレーションするのを防止する目的です。
今回は、両陣営の政治的意思が優先していたと思います。ウクライナ情勢を巡って、中露は不利を悟られないために力を誇示し、日米は、「太平洋は君たちのものではない、日米のものだ」という意志をはっきり中露に再確認させた、ということです。
こういう記事を丹念に拾っていけば、政治的な応酬とはまた違った実相が見えてきます。言葉ではない、実力誇示は、力のせめぎ合いであり、戦争を予防する応酬とでも言うのでしょうか。目を離すわけにはいきませんね。
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