003型空母の建造状況 2021/11/09 SPF China Observer 小原 凡司(笹川平和財団上席研究員)
最近、中国の国産空母に電磁カタパルトが装備されるのではないかと言う情報がネット上に表れています。遅ればせながら、酒楽も関連情報を検索してみました。その中で、最も信頼性が高いと思われる記事を見つけましたので紹介いたします。
笹川平和財団上席研究員の小原凡司氏(海自OB)の分析です。SPF China Observerは、衛星画像分析プロジェクトを行っており、最初の分析は、同じく海自OBの池田徳宏氏が行っています。小原氏の記事で、初めて電磁カタパルトの存在に触れられているのがわかります。
電磁式カタパルト
中国空母に電磁カタパルトが搭載されれば、張り子の虎だった中国空母の脅威は現実のものになります。電磁カタパルトの概念をご存じない方のために、Wikiを引用しました。
中国空母3番艦に電磁カタパルトが装備される可能性は高いと思われます。二つの衛星画像分析記事を素直に解釈すればそうなります。ただし、Wikiでは、アメリカの電磁カタパルト開発が難航したことが紹介されていて、その開発・装備に莫大な予算が費やされたことが、大きな問題になったのでした。
蒸気カタパルトに対する電磁カタパルトの技術的優位は間違いありません。しかし、アメリカでさえ開発が難航したのに、中国が電磁カタパルトを開発できるのでしょうか。これが疑問ですね。
米国空母は、原子力推進が基本なので、電磁カタパルトを運用するための電源に事欠くことはないと思いますが、中国はどうなのでしょう。原子力空母なのでしょうか。
中国の空母建造計画
Wikiによれば、衛星画像分析されているのは003型です。遼寧は1番艦。山東が2番館。003型が3番艦ですね。そして、4番艦、5番艦の建造が計画されていて、5番艦では原子力空母になる予定ということと、原子力空母である国産4隻目(保有5隻目予定)の建造開始が技術・資金面で保留されていると解説されています。つまり、焦点になっている003型は、通常動力だということですね。
さて通常動力型の空母で、電磁カタパルトを運用できるほどの電力を供給できるのでしょうか。これが二つ目の疑問です。技術開発力と、電力供給能力に疑問がありますね。仮に大型のガスタービンエンジンを搭載し、大電力を発生できても、継続的に艦載機を発艦させるためには、燃料供給が膨大になるのは自明です。そのため、大型の補給艦を随伴させなければ運用は困難ではないかと思います。
中国の艦艇開発力が向上しているのは事実でしょうが、アメリカでさえ、開発が困難を極めた電磁カタパルトを中国は果たして実用化できるのでしょうか。ここがそもそもの疑問です。空母開発は機密の塊です。中国が、アメリカの機密を大規模に窃取したなら別ですが、それは困難かと。
いろいろ疑問はありますが、実用化されれば、中国空母の脅威は現実のものになります。艦載機の問題は解決され、航続距離が長く、最大兵装の艦載機が、日本周辺を威圧することになるからです。
日本もかがやひゅうがを空母化するので、一挙に中国が有利になるわけではないでしょう。米海軍の存在もありますし。ですが、着々と海軍戦力を増強している中国を侮ることはできません。
最後に一つ。その中国でさえ、資金面で建造開始が遅れているらしいです。それはそうでしょう。アメリカ空母は、1隻1兆円を超える予算が必要なのです。それを立て続けに建造できるはずがありません。中国経済の暗雲を考えれば、原子力空母建造は、相当先になると思われます。我が国は、その前に、いずも型をさらに大型化した空母を建造すべきです。
中国3隻目の新空母、予想通り進水できず 2022年6月6日 看中国
ギリで間に合いました。6月6日付、看中国の記事は、003が予想通り進水できず、と報じました。そして、電磁カタパルトの装備化に疑問符を付けました。まあ、予想通りですね。このままだと、進水は大幅に遅れるのではないかと思います。あるいは、進水しても、艦載機の搭載は、当面お預けでしょうね。やれやれ。
YOKOSUKA 軍港めぐりというのがあります。横須賀市の横須賀港を周る遊覧船です。ここには、海上自衛隊の艦船と米第7艦隊の艦船等が停泊しています。遊覧船で。大丈夫ですww運が良ければ、アメリカの空母を見ることができます。酒楽は、10年ほど前にこれに参加して、空母を見ましたwwもの凄い迫力です。自衛隊の潜水艦も見ました。興味のある方は、一度乗船されることをお勧めします。
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最近、中国の国産空母に電磁カタパルトが装備されるのではないかと言う情報がネット上に表れています。遅ればせながら、酒楽も関連情報を検索してみました。その中で、最も信頼性が高いと思われる記事を見つけましたので紹介いたします。
笹川平和財団上席研究員の小原凡司氏(海自OB)の分析です。SPF China Observerは、衛星画像分析プロジェクトを行っており、最初の分析は、同じく海自OBの池田徳宏氏が行っています。小原氏の記事で、初めて電磁カタパルトの存在に触れられているのがわかります。
電磁式カタパルト
中国空母に電磁カタパルトが搭載されれば、張り子の虎だった中国空母の脅威は現実のものになります。電磁カタパルトの概念をご存じない方のために、Wikiを引用しました。
中国空母3番艦に電磁カタパルトが装備される可能性は高いと思われます。二つの衛星画像分析記事を素直に解釈すればそうなります。ただし、Wikiでは、アメリカの電磁カタパルト開発が難航したことが紹介されていて、その開発・装備に莫大な予算が費やされたことが、大きな問題になったのでした。
蒸気カタパルトに対する電磁カタパルトの技術的優位は間違いありません。しかし、アメリカでさえ開発が難航したのに、中国が電磁カタパルトを開発できるのでしょうか。これが疑問ですね。
米国空母は、原子力推進が基本なので、電磁カタパルトを運用するための電源に事欠くことはないと思いますが、中国はどうなのでしょう。原子力空母なのでしょうか。
中国の空母建造計画
Wikiによれば、衛星画像分析されているのは003型です。遼寧は1番艦。山東が2番館。003型が3番艦ですね。そして、4番艦、5番艦の建造が計画されていて、5番艦では原子力空母になる予定ということと、原子力空母である国産4隻目(保有5隻目予定)の建造開始が技術・資金面で保留されていると解説されています。つまり、焦点になっている003型は、通常動力だということですね。
さて通常動力型の空母で、電磁カタパルトを運用できるほどの電力を供給できるのでしょうか。これが二つ目の疑問です。技術開発力と、電力供給能力に疑問がありますね。仮に大型のガスタービンエンジンを搭載し、大電力を発生できても、継続的に艦載機を発艦させるためには、燃料供給が膨大になるのは自明です。そのため、大型の補給艦を随伴させなければ運用は困難ではないかと思います。
中国の艦艇開発力が向上しているのは事実でしょうが、アメリカでさえ、開発が困難を極めた電磁カタパルトを中国は果たして実用化できるのでしょうか。ここがそもそもの疑問です。空母開発は機密の塊です。中国が、アメリカの機密を大規模に窃取したなら別ですが、それは困難かと。
いろいろ疑問はありますが、実用化されれば、中国空母の脅威は現実のものになります。艦載機の問題は解決され、航続距離が長く、最大兵装の艦載機が、日本周辺を威圧することになるからです。
日本もかがやひゅうがを空母化するので、一挙に中国が有利になるわけではないでしょう。米海軍の存在もありますし。ですが、着々と海軍戦力を増強している中国を侮ることはできません。
最後に一つ。その中国でさえ、資金面で建造開始が遅れているらしいです。それはそうでしょう。アメリカ空母は、1隻1兆円を超える予算が必要なのです。それを立て続けに建造できるはずがありません。中国経済の暗雲を考えれば、原子力空母建造は、相当先になると思われます。我が国は、その前に、いずも型をさらに大型化した空母を建造すべきです。
中国3隻目の新空母、予想通り進水できず 2022年6月6日 看中国
ギリで間に合いました。6月6日付、看中国の記事は、003が予想通り進水できず、と報じました。そして、電磁カタパルトの装備化に疑問符を付けました。まあ、予想通りですね。このままだと、進水は大幅に遅れるのではないかと思います。あるいは、進水しても、艦載機の搭載は、当面お預けでしょうね。やれやれ。
YOKOSUKA 軍港めぐりというのがあります。横須賀市の横須賀港を周る遊覧船です。ここには、海上自衛隊の艦船と米第7艦隊の艦船等が停泊しています。遊覧船で。大丈夫ですww運が良ければ、アメリカの空母を見ることができます。酒楽は、10年ほど前にこれに参加して、空母を見ましたwwもの凄い迫力です。自衛隊の潜水艦も見ました。興味のある方は、一度乗船されることをお勧めします。
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