日本はなぜ急いでアジアを裏切ろうとしているのかRecord China 2022年6月7日(火)
なかなか興味深い主張だと思います。拙稿は、2021年8月『日本は脱亜入欧に成功」したのか』という記事を配信しました。基本的には、その主張は今も有効だと考えています。
アジア的停滞とは、西欧の民主主義国家、法治国家と異なり、アジアの国家は一般的に、法治ではなく、人治であり、民主主義ではなく独裁主義国が多いということです。これは、古代国家に特徴的な制度です。それが、アジアでは一般的であり、大航海時代以来、アジア諸国が次々とヨーロッパの植民地になった主要な原因だと思います。
アジア的停滞のもう一つの要素は、賄賂です。日本を除き、アジア諸国には、宿痾のように賄賂文化が蔓延っています。中国は、その最たる国家です。中国人自身は、そのことに慣れきってしまっていて、生活の様々な場面で、これらの融通を利かせる生活を何千年も行ってきました。
しかし、近年、日本に旅行する中国人が多くなり、日本の規則優先、法律順守の制度を実体験し、その能率的なことに驚きの声を挙げているのが実情です。そう、法治の神髄の一つは、効率性、公平性にあるのです。機会均等、能力があり、努力する者が成功への道を約束されているのです。お金で買うことはできません。これが、アジア的停滞とは無縁の日本と言う国の特徴です。
中国メディアが、日本をして、「何故アジアを裏切ろうとしているのか」と言っているのは、アジア的常識からは当然なのです。しかし、昨年の記事で主張したように、日本はアジアではなかったのです。アジアで唯一、民主主義と法治を自ら実現したのです。
脱亜入欧ではなく、日欧邂逅だったのです。日本は、最初からアジア的ではなく、欧州と同じ文明を築いていたのです。アジアを裏切ったのではありません。アジア的停滞から免れていない君たちには、永久に理解できないだろうが。
言葉を変えると、アジア諸国は古代国家なのです。近代国家に発展するためには、しばらく時間が必要でしょう。あるいは、これから先も難しいかもしれません。日本がアジアを裏切るという考えから抜けきらないと、日本の立ち位置や欧州の文化・文明を理解することはできないでしょう。
日本は江戸時代、鎖国と言う制度の中で、オランダと清だけを交流相手とし、小さな窓から世界を見て理解しようと努めてきたのです。200年以上、世界と隔絶して、技術的には欧州に大きく後れを取りました。しかし、江戸時代は、日本的なるものを深化発展させ、日本人と大和と言う文化、国柄を育んだ貴重な時代を経験したのです。
この時代を経たからこそ、明治維新は成功し、戦後復興でき、日本の独自性を失わずに世界に伍していくことできているのです。シナには、永久に理解できないでしょう。あの尊大な文明は、もはや自らを改革できる代物ではありません。4千年の伝統はこれから先も変わらず、文明国と衝突を繰り返すことになると思います。
我々にとってはいい迷惑ですが、これは歴史の必然だと酒楽は思います。彼らは、残念なことに、民主も法治も真の意味で、民族的に出会うことがなく、理解しないまま、古代国家のまま現代に出現したのです。民主も法治も理解できないし、理解しようとも思わないでしょう。現代文明と異質の古代国家中国は、古代国家のまま、世界の中ですり減っていく未来しか見えません。善悪は別として。
ロシアも中国も、その他のアジア諸国も古代国家のままです。真の意味で、近代国家にはなっていません。中国は、清が滅亡し、混乱の時代を経て、中華人民共和国となりましたが、その本質は、中国歴代王朝と同じです。間もなく、習皇帝が出現するかもしれません。しかし、皇帝こそ、中国の王道なのです。今までが異常だったのです。
皇帝の出現は、中華人民共和国滅亡への序章です。シナの歴史と異なるのは、遊牧民と言う敵とは異なる、アメリカを盟主とする民主国家群が相手だということです。残念ながら、シナに勝ち目はないでしょう。今世紀中には、歴代シナ政権と同じく、内部崩壊に向かうものと思います。それがシナの歴史の必然だからです。習近平に天命は下りません。我々は、そうなることを予見しつつ、国力の充実を図ることが正しい道でしょう。
会田雄次は、日本の歴史学者です。アーロン収容所や日本人の意識構造など数々の名著を世に送り出しました。そして、生前、氏は我が国が江戸時代に国を閉ざしたことを口を極めて何度も罵っていました。それは、国を閉ざしたことにより、我が国は世界に取り残され、世界の進運に遅れたことを指摘しておられたのです。
でもですね、酒楽は氏の主張を理解しつつも、江戸時代は日本にとって必要不可欠な時代だったと思います。世界との交流を限定し、日本の国内で封建時代を経験し、日本と言う国の国柄をこの時代に作り上げたからです。江戸時代を経なければ、日本と言う国の国柄、日本人という民族は生まれなかったでしょう。生まれたとしても、現在の日本人とは異なる民族、文化になったものと思います。江戸時代に、世界から閉ざされたが故に、日本的なるものが純粋培養されたごとく出来上がったのです。
明治維新後、日本が急速に世界に伍して発展できたのは、江戸時代の文化の蓄積があったからなのです。この時代、日本は、近代国家としての基本的枠組みを完成したのです。ものごとには、表と裏があるのです。鎖国した日本は、世界に遅れました。それは会田教授の主張の通りだと思います。しかし、その代わりに、日本と日本人的なるものは煮詰まり、日本と日本人を作り上げたのです。
明治以来の荒波を潜り抜け、大東亜戦争敗北後も奇跡の復興を成し遂げた日本人は、江戸時代に完成されたのです。そこに我が国の誇るべき歴史があると酒楽は思うものです。
なかなか興味深い主張だと思います。拙稿は、2021年8月『日本は脱亜入欧に成功」したのか』という記事を配信しました。基本的には、その主張は今も有効だと考えています。
アジア的停滞とは、西欧の民主主義国家、法治国家と異なり、アジアの国家は一般的に、法治ではなく、人治であり、民主主義ではなく独裁主義国が多いということです。これは、古代国家に特徴的な制度です。それが、アジアでは一般的であり、大航海時代以来、アジア諸国が次々とヨーロッパの植民地になった主要な原因だと思います。
アジア的停滞のもう一つの要素は、賄賂です。日本を除き、アジア諸国には、宿痾のように賄賂文化が蔓延っています。中国は、その最たる国家です。中国人自身は、そのことに慣れきってしまっていて、生活の様々な場面で、これらの融通を利かせる生活を何千年も行ってきました。
しかし、近年、日本に旅行する中国人が多くなり、日本の規則優先、法律順守の制度を実体験し、その能率的なことに驚きの声を挙げているのが実情です。そう、法治の神髄の一つは、効率性、公平性にあるのです。機会均等、能力があり、努力する者が成功への道を約束されているのです。お金で買うことはできません。これが、アジア的停滞とは無縁の日本と言う国の特徴です。
中国メディアが、日本をして、「何故アジアを裏切ろうとしているのか」と言っているのは、アジア的常識からは当然なのです。しかし、昨年の記事で主張したように、日本はアジアではなかったのです。アジアで唯一、民主主義と法治を自ら実現したのです。
脱亜入欧ではなく、日欧邂逅だったのです。日本は、最初からアジア的ではなく、欧州と同じ文明を築いていたのです。アジアを裏切ったのではありません。アジア的停滞から免れていない君たちには、永久に理解できないだろうが。
言葉を変えると、アジア諸国は古代国家なのです。近代国家に発展するためには、しばらく時間が必要でしょう。あるいは、これから先も難しいかもしれません。日本がアジアを裏切るという考えから抜けきらないと、日本の立ち位置や欧州の文化・文明を理解することはできないでしょう。
日本は江戸時代、鎖国と言う制度の中で、オランダと清だけを交流相手とし、小さな窓から世界を見て理解しようと努めてきたのです。200年以上、世界と隔絶して、技術的には欧州に大きく後れを取りました。しかし、江戸時代は、日本的なるものを深化発展させ、日本人と大和と言う文化、国柄を育んだ貴重な時代を経験したのです。
この時代を経たからこそ、明治維新は成功し、戦後復興でき、日本の独自性を失わずに世界に伍していくことできているのです。シナには、永久に理解できないでしょう。あの尊大な文明は、もはや自らを改革できる代物ではありません。4千年の伝統はこれから先も変わらず、文明国と衝突を繰り返すことになると思います。
我々にとってはいい迷惑ですが、これは歴史の必然だと酒楽は思います。彼らは、残念なことに、民主も法治も真の意味で、民族的に出会うことがなく、理解しないまま、古代国家のまま現代に出現したのです。民主も法治も理解できないし、理解しようとも思わないでしょう。現代文明と異質の古代国家中国は、古代国家のまま、世界の中ですり減っていく未来しか見えません。善悪は別として。
ロシアも中国も、その他のアジア諸国も古代国家のままです。真の意味で、近代国家にはなっていません。中国は、清が滅亡し、混乱の時代を経て、中華人民共和国となりましたが、その本質は、中国歴代王朝と同じです。間もなく、習皇帝が出現するかもしれません。しかし、皇帝こそ、中国の王道なのです。今までが異常だったのです。
皇帝の出現は、中華人民共和国滅亡への序章です。シナの歴史と異なるのは、遊牧民と言う敵とは異なる、アメリカを盟主とする民主国家群が相手だということです。残念ながら、シナに勝ち目はないでしょう。今世紀中には、歴代シナ政権と同じく、内部崩壊に向かうものと思います。それがシナの歴史の必然だからです。習近平に天命は下りません。我々は、そうなることを予見しつつ、国力の充実を図ることが正しい道でしょう。
会田雄次は、日本の歴史学者です。アーロン収容所や日本人の意識構造など数々の名著を世に送り出しました。そして、生前、氏は我が国が江戸時代に国を閉ざしたことを口を極めて何度も罵っていました。それは、国を閉ざしたことにより、我が国は世界に取り残され、世界の進運に遅れたことを指摘しておられたのです。
でもですね、酒楽は氏の主張を理解しつつも、江戸時代は日本にとって必要不可欠な時代だったと思います。世界との交流を限定し、日本の国内で封建時代を経験し、日本と言う国の国柄をこの時代に作り上げたからです。江戸時代を経なければ、日本と言う国の国柄、日本人という民族は生まれなかったでしょう。生まれたとしても、現在の日本人とは異なる民族、文化になったものと思います。江戸時代に、世界から閉ざされたが故に、日本的なるものが純粋培養されたごとく出来上がったのです。
明治維新後、日本が急速に世界に伍して発展できたのは、江戸時代の文化の蓄積があったからなのです。この時代、日本は、近代国家としての基本的枠組みを完成したのです。ものごとには、表と裏があるのです。鎖国した日本は、世界に遅れました。それは会田教授の主張の通りだと思います。しかし、その代わりに、日本と日本人的なるものは煮詰まり、日本と日本人を作り上げたのです。
明治以来の荒波を潜り抜け、大東亜戦争敗北後も奇跡の復興を成し遂げた日本人は、江戸時代に完成されたのです。そこに我が国の誇るべき歴史があると酒楽は思うものです。
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